国政報告

議事録議事録一覧へ

熊本震災における被災地へのMV22オスプレイ派遣、PCB汚泥が沖縄から福島に運ばれていた問題

第190回国会 2016年4月28日 外交防衛委員会

糸数慶子君

無所属の糸数慶子です。よろしくお願いいたします。

本日、四月二十八日は、一九五二年、サンフランシスコ講和条約が発効された日になっております。あれから六十四年たちました。日本が主権を回復し国際社会に復帰した日とされておりますが、沖縄におきましては、日本から切り離され、日本国民が享受した経済発展とは裏腹に二十七年に及ぶ米軍施政権下で苦難の日々を歩むことになる、いわゆる屈辱の日として定着しております。また、その苦難が現在に至っても続いていることは、在日米軍基地の施設の七三・八%が沖縄に集中しているこの現実を見てもお分かりだと思います。

沖縄県の米軍基地のこの負担の割合や、米軍関連の事件、事故の多発、軍用機の爆音、基地跡地の汚染問題などを見ても明らかでありますが、安倍総理を始め政府関係者の皆さんにおきましては、日本が沖縄に強いてきたこの苦難の道をいま一度見詰め直し、現在の不平等な基地負担の在り方を是正していくこと、これは政府の義務であるということを申し上げまして、質問に入りたいと思います。

熊本地震の被災地へオスプレイが派遣された件についてでありますが、中谷防衛大臣は二十四日の記者会見で、熊本地震に対する米軍支援について、四月十八日から二十三日までの間、米軍輸送機のUC35 延べ一機、C130延べ四機、先ほどもありましたが、オスプレイ延べ十二機により、食料、水、生活支援物資、計三十七トンを、南阿蘇村への輸送及び被災地域における輸送支援として実施いたしておりますが、二十三日をもって米軍の支援を終了したと公表しています。また、米軍のその支援を終了した理由として、自衛隊として総合的な災害対応が実施できており、現状においては米軍への支援をお願いする必要性はないと判断したと説明をされています。

オスプレイを派遣する必要性については様々な意見があり、二十二日の防衛大臣記者会見でも記者から、陸上自衛隊CH47 が数多くある中、航続距離、これが特性のオスプレイを近距離でピストン輸送する必要があったのか、かなり突っ込んだ質疑応答がなされておりました。なお、この記者会見では、温厚な中谷防衛大臣が全力でやっていますよと声を荒げたとも報じられておりますが、米国による熊本地震に対する支援は私も大変有り難いことだとは思いますが、この記者会見のやり取りを見ても、なぜオスプレイが必要だったのか判然といたしません。

これは先ほども質問がございましたが、それは、オスプレイはヘリモードと固定翼モード、その両方の機能を持ち合わせ、ヘリモードを利用して滑走路のない場所でも離着陸が可能であり、他方、固定翼モードを使用して長距離を移動することもできるといった特性があるわけですけど、近距離輸送でオスプレイの特性が発揮されたのかどうか、これはいまだ政府から明確な答弁がありません。CH47 のような純粋なヘリコプターを使用する方がよかったという、そういう意見も聞きますけれども、中谷大臣、これについて御意見がありましたら、お伺いいたします。

国務大臣(中谷元君)

オスプレイにつきましては、スピードも、また航続距離も能力的に高く、大変機動的な活動ができる航空機でございます。固定翼モード、垂直離着陸モード、変換モード、それぞれ飛行するものと承知しておりますが、今般輸送支援を得たオスプレイがいかなるモードで飛行していたかにつきましては、これは米軍の運用上の問題のためにお答えする立場にはございません。

しかしながら、なぜ使ったかということにつきましては、今般の地震において、CH47 含めまして地震への対応が可能な航空機を順次被災地に投入しており、人命救助のための情報収集、捜索、孤立した集落からの住民の救助、増援部隊の隊員、物資の輸送に当たっておりました。特に、十六日未明に本震が発生しまして、この震災によりまして多くの方々が再び避難所に駆け寄り、そして非常に水も毛布もない不安な状況に陥ったわけでございます。道路も寸断をされておりまして、陸上からの物資の搬送が難しいということで一刻も早く生活物資を届ける必要性がある状況が続きまして、また地震も頻発して起こっておりました。

時間の経過とともに多くの航空輸送能力が求められるということがその後予想されておりましたので、このような予想がされる中に米軍からの輸送支援があったということは非常に有り難いことでもありましたし、また自衛隊の輸送能力を補完し得るものと判断をしたために輸送支援を受けることにしたわけでございます。

航空機の基地の選択を含めた詳細につきましては、被災地の状況、対応可能な米軍航空機の運用状況、具体的なニーズを総合的に考慮した上で決定をしたわけでございます。主に連日のように南阿蘇村白水運動公園に物資を輸送したわけでございますが、せんだって、私、南阿蘇村の被災地の方を訪れまして、村長さんから、やはりオスプレイによって一番大変な時期に水、食料、毛布などの物資を避難所に運んでいただいたことに対して大変有り難かったというようなことで御礼を言っていただきましたけれども、災害に対しまして我々としてはあらゆる手段で一刻も早くそういったものを届けたかったということでございます。

糸数慶子君

それでは、順序を変えまして、通告の三番目の方から行きたいと思います。

改めまして、沖縄の恩納村に保管されていたPCB汚泥が二〇一三年から二〇一四年にかけて福島県いわき市に運ばれていたことでございます。まず、一般的には、物や土地を借りた人が汚損した場合には借りた側が弁償あるいは原状回復をする責任があるのですが、土壌汚染をした米側に原状回復をしなくてもよいとする差別的な日米地位協定は改めるべきだと考えますが、岸田大臣に御見解を伺います。

国務大臣(岸田文雄君)

まず日米地位協定ですが、これは大変大きな法体系ですので、政府としましては、手当てするべき事項の性格に応じて効果的かつ機敏に対応できる最も適切な取組によって不断の改善を図ってきております。そして、まず日米地位協定におきましては、この施設・区域の日本への返還に当たり米側に原状回復の義務がない代わりに、日本側においても残される建物、工作物について米側に補償する義務を負わないという形で双方の権利義務のバランスを取っています。

昨年九月、日米地位協定の環境補足協定を締結したわけですが、この環境補足協定においても今申し上げました構造はあえて変えておりません。返還地において原状回復のための措置が必要であれば、これまで同様、日本政府が責任を持って行う、こうした構造を維持しているわけでございます。こうした構造の維持については、先ほど申し上げました基本的な考え方に基づいているわけですが、様々な意見があること、これは承知しております。是非、個々の問題について、目に見える改善、一つ一つ積み上げていき、国民の理解を得ていきたいと考えます。

糸数慶子君

沖縄のPCB汚泥が原発事故の被害を受けた福島に運ばれたことは、沖縄県民としても心が痛むところであります。なぜ福島に運ばれたか、そして最終判断はどこで誰が行ったのか、中谷防衛大臣に伺います。

国務大臣(中谷元君)

PCBを含む汚泥につきましては、平成八年、旧米軍恩納通信所、そして平成十四年、航空自衛隊の恩納分屯地基地で発見をされました。当時は国内においてこのような汚染物を処理する技術が確立をしていなかったために、航空自衛隊の恩納分屯地基地内に一時保管施設を設置をしまして、適切に保管を行いつつ、地元沖縄県の恩納村との間で恩納村内において処理をすることを検討しておりました。

その後、JESCO、ここの九州事業所においてPCB廃棄物の処理が可能であるということになりましたので、平成十七年の十二月に恩納村から同事業所で早期に処理をするよう要請があったことを受けまして、防衛省としてはこの要請に従って対応するということにいたしました。これ以降、防衛省とJESCO、この間で処理に向けた調整を行っておりましたが、JESCOが年間に処理できる量には限界があると、そして恩納分屯基地に保管をしていた汚泥を処理することができないということになったわけでございます。

このような状況の中で、環境省において平成二十四年八月、環境省告示の一部改正が行われまして、環境大臣の認可を得られればJESCO以外の施設においてもPCBを含む汚泥の処理が可能になったということで、これを受けましてこの認可を受けている事業者を調べたところ、平成二十五年四月の時点で複数の会社が該当したことから、会計法に基づきまして、公告の上、一般競争入札を行い、その結果、予定価格の制限の範囲内で最低の価格をもって申込みをいたしました株式会社クレハ環境と契約を行いました。この株式会社クレハ環境は、平成二十五年二月から環境省からPCBを含む汚泥の処理に係る許可を得ておりまして、福島県いわき市において事業所は所在をしているということから、恩納分屯基地に保管していた汚泥は福島県において処理をすることになったということでございます。

糸数慶子君

次に、官製談合の定義と官製談合防止法の目的について、公正取引委員会にお伺いいたします。

政府参考人(松尾勝君)

お答えいたします。官製談合という用語について定まった定義はないと考えられますが、独占禁止法上禁止されている入札談合等に発注機関である国や地方公共団体等の職員が関与している場合が一般に官製談合と呼ばれているものと承知しております。このような関与行為といたしまして、入札談合等関与行為防止法、いわゆる官製談合防止法におきましては、談合の明示的な指示、受注者に関する意向の表明、発注に係る秘密情報の漏えい及び特定の談合の幇助が規定されているところでございます。

官製談合防止法の目的につきましては、国や地方公共団体の職員が入札談合等に関与する行為を排除、防止するための措置などを定めるところにあるというふうに考えておるところでございます。

糸数慶子君

一般論で結構でございますが、会計検査院が問題を疑うとき、幾つかの目安があると思います。例えば、落札率が一〇〇%あるいは限りなく一〇〇%に近い数字はそれに当たるのでしょうか。改めて会計検査院に伺います。

説明員(岡村肇君)

お答え申し上げます。会計検査院は、防衛省が発注する役務等の契約につきましては、入札契約事務が適切に行われているかなどに着眼して検査を実施してきております。落札率につきましては、予定価格の妥当性や契約方式の特性等からその高低のみをもって一律に評価できない面はございますが、従来関心を持って検査してきているところでございます。

会計検査院といたしましては、ただいまの御議論も念頭に置きつつ、防衛省が発注する契約につきまして引き続き適切に検査を実施してまいりたいと考えております。

糸数慶子君

四月二十一日のこの外交防衛委員会で中谷大臣は、落札率につきましては、御指摘のとおり、この旧米軍恩納通信所では九九%、それから航空自衛隊恩納分屯地では一〇〇%になっておりますが、これは一般競争入札という競争性、そして透明性を確保した契約手続を実施した結果であるとその正当性を主張されました。この透明性とは、入札価格が落札業者に透けて筒抜けだったのではないかと言わざるを得ません。公正取引委員会、そして会計検査院にはしっかりと役割を果たしていただくことを御期待を申し上げまして、時間になりましたので、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。