国政報告

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普天間基地の返還、辺野古新基地建設

第190回国会 2016年4月14日 外交防衛委員会

糸数慶子君

無所属の糸数慶子です。よろしくお願いいたします。カンボジアとそれからラオスの航空協定に関しては賛成の立場を申し上げ、沖縄関係の質問に入らせていただきます。

まず、先日、中谷防衛大臣は、翁長知事との会談におきまして、普天間飛行場の五年以内運用停止は辺野古移設への理解と協力が大前提と述べられました。他方、安倍首相は、三月三十一日の日米首脳会談でオバマ大統領に対して、辺野古移設が唯一の解決策として、和解勧告の受入れについて急がば回れの考えで決断したと発言をしています。岸田大臣も今月十一日、G7広島外相会合で、ケリー国務長官に対して同様に、急がば回れと説明したというふうに報じられております。

沖縄に対しては理解と協力が大前提と言っている和解協議に乗りつつ、米国に対しては急がば回れと説明するような信義に反する行動は、沖縄に対し大変失礼な対応であるというふうに思いますが、改めて岸田大臣の御見解を伺います。

国務大臣(岸田文雄君)

御指摘の和解ですが、国と沖縄県双方が延々と訴訟合戦を繰り広げるような関係が続き、結果として膠着状態となることで普天間飛行場が固定化されることは絶対に避けなければならない。このために和解を決断し、直ちに埋立工事を中止いたしました。この和解合意は、国と沖縄県の双方が、それぞれの立場に基づき国地方係争処理委員会あるいは裁判の場で係争を行いつつ、その結論が出るまで互いに接点を見出すべく協議することを合意する、こうしたものであります。政府にも、そして沖縄県にも、この協議の進展に先立って自らの立場をあらかじめ放棄することを求めるようなものでは全くないと考えています。

そして、辺野古が唯一の解決策との政府の立場はもとより一貫したものであり、沖縄県もこのことを前提に和解を受け入れ、沖縄県の立場に基づき、これから政府との協議に臨むものであると承知をしております。こうした経緯を経て、三月二十三日には政府・沖縄県協議会が開催されるなど、協議が開催されたところであります。政府としては、このような和解合意の内容と今後の方針について、国会を含め国民の皆様に説明していることを米側にも改めて説明を行ったものであり、問題はないと考えております。

糸数慶子君

米側に対して丁寧な説明をするということであれば急がば回れということは出てこないのではないですか。これ、今の答弁考えていきますと、沖縄に対する対応と米側に対する対応、ダブルスタンダードとして受け止められてしまいます。改めてお伺いします。

国務大臣(岸田文雄君)

ただいまも申し上げたように、今回の和解においては、お互いに、政府だけではなくして沖縄県も、それぞれこの協議に先立って自らの立場をあらかじめ放棄することを求めるものではないと認識をしております。沖縄県も沖縄県の立場がおありになると思いますし、政府の立場としましても、辺野古が唯一の解決策との立場、これはもとより一貫しておりますし、そのように説明をさせていただいております。よって、国会において、あるいは国民の皆様方に説明させていただいている立場、これを米国に対しても改めて説明をしたということであり、この両者の間にそごはないと認識をしております。

糸数慶子君

大変残念でございます。県民はそうは受け止めておりません。次に、普天間飛行場の五年以内の運用停止についてお伺いをいたします。

この五年以内の運用停止の条件がいつ、どのような経緯で出てきたのか、その後どのような対応が取られたのか、改めて岸田外務大臣に、政府の認識、その経過について伺います。

国務大臣(岸田文雄君)

普天間飛行場の五年以内の運用停止については、仲井眞前知事に対し辺野古移設に必要な埋立承認申請を行っている中で、平成二十五年十二月十七日、知事から要望が出され、その後、知事から埋立承認をいただいた、こういった経緯でありました。

そして、政府としては、埋立承認をいただいて工事を進める中で、特に辺野古移設までの間における負担軽減が極めて重要な課題であるとの認識の下、平成二十六年二月、仲井眞前知事及び佐喜眞宜野湾市長の要望に基づいて普天間飛行場負担軽減推進会議を設置し、相手のあることでありますが、できることは全て行うとの姿勢で沖縄側と協議をしてきました。普天間の移設をめぐる状況は、知事が交代したことによって平成二十六年二月当時と変化をしております。他方、普天間飛行場の固定化は絶対に避ける必要があり、普天間飛行場の危険性除去のために、一日も早い移設・返還を実現する必要があると考えています。そのため、引き続き地元の皆様方の御理解、御協力を得る必要があるとの認識から、地元の協力が必要だという説明をさせていただいているところであります。

いずれにしましても、地元の協力を得た上で、負担軽減のためできることは全て行う、こういった姿勢は従来より変わっていないと認識をしております。

糸数慶子君

五年以内の運用停止のその五年の期間は、開始と終了の時期はいつとの認識をお持ちでしょうか。改めて岸田外務大臣にお伺いします。

国務大臣(岸田文雄君)

普天間飛行場の五年以内の運用停止の起算点については、沖縄県から平成二十六年二月の普天間飛行場負担軽減推進会議の開催から五年をめどとするとの考えが示されています。政府としては、このような沖縄県の考え方に基づいて取り組むことにしております。よって、起算点はこの平成二十六年二月の普天間飛行場負担軽減推進会議の開催ということになります。そして、この終わりにつきましては、五年をめどとしていると認識をしております。

糸数慶子君

そういたしますと、現時点で既に二年以上が経過しています。フェンスを取っ払うというふうに宜野湾市長はおっしゃっていらっしゃるわけですが、あと三年弱で普天間飛行場が閉鎖状態になるでしょうか。運用停止に向けた工程表を沖縄県は求めておりますけど、工程表はでき上がりましたでしょうか。

国務大臣(岸田文雄君)

まず、基本的に政府の考え方、方針、この普天間飛行場の五年以内の運用停止等について、ただいま申し上げましたが、基本的に変わってはおりません。そして、工程表について御質問がありました。工程表につきましては、米国という相手があることでありますし、政府としましては、できることは全て行うとの方針の下、取り組んでおりますが、辺野古移設について地元の協力が得られるということも前提であると認識をしております。よって、この工程表の作成については、今申し上げましたような様々な関係者の御理解、御協力をいただいた上で議論すべきものであると考えております。

糸数慶子君

工程表は作っていないということですね。

国務大臣(岸田文雄君)

ただいま申し上げたように、今現在、工程表というものはでき上がっておりません。そして、工程表を作るに当たりましては、様々な関係者の御理解、御協力をいただいた上で議論すべきものであると考えます。

糸数慶子君

様々な議論を経てとはおっしゃいますけれども、主体的に作成するという予定はおありでしょうか。

国務大臣(岸田文雄君)

今現在、具体的に工程表を作る計画はありませんが、この議論については、先ほど申し上げました米国あるいは地元など様々な関係者の理解、協力を得た上で議論すべき課題であると考えます。

糸数慶子君

昨年の五月七日の当委員会におきまして、私の質問に対して岸田外務大臣は、五年以内の運用停止については、平成二十七年四月二十七日の2プラス2において岸田大臣からケリー国務長官に伝え、その翌日の日米首脳会談でオバマ大統領から安倍総理に対して、沖縄の負担軽減に引き続き協力していく旨の発言があったと答弁をされました。あれから一年近くたっているわけですから、当然、運用停止に向けた米国との交渉は行われているというふうに思います。五年以内の運用停止について、具体的に米国との話合いの状況についてお聞かせください。

国務大臣(岸田文雄君)

普天間飛行場の五年以内の運用停止を始めとする仲井眞前知事からの要望については、米国に対して首脳、閣僚レベルを始め様々なレベルで繰り返し伝え、そして沖縄の負担軽減について協力を求めてきたところであります。これに対し米側からも負担軽減に対する協力の意思が示されています。

そして、その後の具体的な取組ということでありますが、本年三月三十一日の日米首脳会談では安倍総理からオバマ大統領に対し、また四月十一日の日米外相会談では私からケリー国務長官に対し、沖縄の負担軽減について引き続き共に取り組んでいきたい旨述べたところであります。引き続き、こうした米側の理解、協力も得ながら、先ほど申し上げました方針に基づいて、普天間飛行場の五年以内の運用停止を始めとする負担軽減の要望については取り組んでいかなければならないと考えています。

糸数慶子君

私の質問に対しては具体的にお答えしていただけておりませんけれども、防衛大臣にお伺いしたいと思います。政府の辺野古新基地建設は県民の強い意思によって阻まれ、現在中止に追い込まれています。そして、その間も危険極まりない普天間飛行場はそのままです。沖縄県民の生活が他国の軍隊の基地によって脅かされ続けているわけですが、大臣はこの状況をどう考えますか。

国務大臣(中谷元君)

政府といたしましては、普天間基地の固定化、これは絶対に避けなければならないことでございまして、現在、辺野古への移設案につきまして、これは米軍の抑止力を維持しながら、そして普天間の危険性の一刻も早い除去を図るための唯一の解決策であるということで、一刻も早い移設実現に向けて全力を挙げているところでございます。

なお、移設までの間に普天間の危険性の除去が極めて重要な課題だと認識しておりまして、この内容等につきましては、KC130の移設、また緊急時における航空機の受入れ機能、またオスプレイの沖縄県外への訓練等の移転等につきましても行っているわけでございますが、こういった一刻も早く普天間基地が移設をされますように、全力を挙げているところでございます。

糸数慶子君

沖縄県が、昨年の十一月から十二月にかけて、県内の十五歳以上七十五歳未満の男女三千人に対して意識調査をいたしました。その中で初めて米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について聞いておりますけど、その調査結果は、辺野古反対が五八・二%、賛成は僅か二五・五%でした。中谷大臣はこの結果どう受け止めていらっしゃいますか。

委員長(佐藤正久君)

中谷防衛大臣、時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いいたします。

国務大臣(中谷元君)

はい。意識調査におきましてもこのような数字は承知いたしておりますが、同時に、沖縄県の方々の声といたしまして、普天間飛行場の固定化について六八・六%が固定化を容認できないということでございまして、普天間飛行場の一日も早い返還であるということを承知をいたしております。そういった中で、移設につきまして、辺野古に関して引き続き誠意を持って話合いを続けていく中で御理解、御協力をいただくように、また懸命な努力を続けてまいりたいと考えております。

委員長(佐藤正久君)

糸数さん、時間が過ぎておりますので、おまとめください。

糸数慶子君

はい。既に何度も質問してまいりましたけれども、辺野古新基地建設はこの数字をもっても分かるように県民の反対がある、その結果がこの数字に出ております。県民の思いに反して県民の土地に軍事基地を造ることはできません。沖縄の米軍基地問題はこれは人権問題だと私は考えておりますが、こういう今の答弁を聞いても、政府の対応は不誠実と言わざるを得ません。国民全体の命と沖縄県民の命がはかりに掛けられているのではないかというふうな感じさえいたします。これ以上沖縄県民を本当にないがしろにするようであれば、この普天間の辺野古への新基地建設という以前に嘉手納基地反対というところまで県民の動きが進んでいくということを御忠告を申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。