国政報告

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米兵による性暴力事件、辺野古新基地建設関係の費用、キャンプ・シュワブゲート前抗議行動における警視庁の機動隊派遣

第190回国会 2016年3月22日 外交防衛委員会

糸数慶子君

無所属の糸数慶子です。在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、この件につきましては賛成の立場を申し上げ、沖縄関連の質問に入らせていただきます。

十七日のこの委員会でも質問いたしました米兵による女性に対する暴行事件について、引き続き質問させていただきます。昨日、辺野古のキャンプ・シュワブゲート前で、米兵による女性暴行事件を糾弾する抗議集会が行われました。二千五百名の市民が結集し、繰り返される女性への暴行事件に県民の憤りがその集会でも表されております。政府におきましては、同様の事件が二度と起こらないように再発防止のために全力を尽くしていただきたいと思っております。そこで、御質問いたします。

まず、今回のこの女性暴行事件を受けて、在沖米軍全四軍の司令官が全ての兵士を対象に那覇市周辺のホテルに宿泊することを全面的に禁止する通達を出したということでありますが、浦添市以南に限定して宿泊を禁止しておりますけど、浦添市以北の市町村には外泊ができるわけです。他の市町村でも同様の事件が起こる可能性があるわけですが、例えば宜野湾市あるいは沖縄市等のホテルに宿泊するという米兵が出てくるわけです。リバティー制度や浦添市以北のホテルの宿泊の禁止などでは事件、事故を防止することは難しいと懸念いたしますが、沖縄県内で米兵による犯罪を防ぐために米兵の基地外への外出を全面禁止するのが最も効果的ではないでしょうか。過去には、米軍は沖縄県内で外出禁止令、つまりオフリミッツを行ったことがありました。

日本政府としてそれを米軍に求める必要があると思いますが、防衛、外務両大臣の御見解をお伺いいたします。

国務大臣(中谷元君)

今回の事件を受けまして、米側から第三遠征海兵隊が司令官の権限によりまして、全てのランクの米軍人に対する牧港補給地区以南の地域、那覇市も含むこれの夜間外出禁止、そして追加研修の実施を決定をしたと承知をいたしております。リバティー制度によりまして、施設・区域外の公共の場における飲酒制限、外出制限、外出時間の制限、そして同伴者義務付け等を求めていると認識をいたしておりまして、防衛省といたしましては、米側に対して、ワーキングチームなどの機会がございますので、関係機関との協議を重ねることによりまして事件、事故の防止を働きかけをしてまいりたいと思っております。

国務大臣(岸田文雄君)

まず、こうした米軍人等による事件、事故、これは遺憾であり、あってはならないものだと考えます。また、日米同盟を維持していくという観点から考えても、これは日米同盟に対する日米両国民の支持をしっかり得ていくことが必要です。こうした日本国民の米軍に対する信頼が損なわれるような事態、これは生じてはならないことであります。そして、その中で、米軍人等による事件、事故の防止には、まずは米側の努力、これが重要であるということは言うまでもありません。

米側には御指摘のリバティー制度があるわけですが、加えて、今防衛大臣から答弁がありました沖縄駐在の第三遠征海兵隊、これが、司令官の権限によって、全てのランクの米軍人に対する牧港補給地区以南の地域への夜間外出禁止、そして追加研修の実施、これを決定したという説明を受けているわけですが、日本政府としましては、従来から、米軍、沖縄県そして関係市町村などから成る米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキング・チーム、これを開催して綱紀粛正、教育強化などについて協議しているわけですが、このワーキングチーム、平成十二年から二十三回開催されています。

次回、四月十九日開催で今調整中であります。是非このワーキングチームの会合において、今申しました第三遠征海兵隊の決定、これが実効性を確保するようにしっかりと確認をしていきたいと存じます。こうした確認から一つ一つ地道な努力を積み重ねていかなければならないと考えています。

糸数慶子君

今、両大臣から、例えば追加研修あるいはワーキングチームでの米側に対する努力義務といいましょうか、いろいろやるというふうにおっしゃいましたけれども、ただ、これ本当に、米軍関係者によりますと、一九七二年以降、つまり沖縄が本土復帰した以降ですね、刑法犯の摘発、これは二〇一五年の調査でありますが、五千八百九十六件あるわけですね。それは関わる人が五千八百十五人にも上っておりますけれども、そのうち女性によるいわゆる事件、女性暴行事件が百三十件、被害者が百四十八人いるわけです。

今、前回の私が質問したときにもそうですけれども、米兵による事件、事故が起こるたびに米軍はまず謝罪をする、綱紀粛正、再発防止というふうにおっしゃいます。先ほどもお話がありましたリバティー制度、これ、事件や事故が発生をするたびにこういうことを繰り返しているんですよ。パターン化しています。ですから、再発防止策というふうに言われるんですけれども、具体的にはどのような形で、こういうことを繰り返して本当に事件がなくなったのか、なくならない状況なんですね。

私は十七日の外交防衛委員会で、例えば米軍の県道一〇四号線越えの実弾射撃訓練に伴って、これは本土で今訓練を実施している期間中、防衛省の職員がこの演習場外へ外出する海兵隊員に同行しているということを中島地方協力局長に御答弁をいただきました。この同行の理由も伺いました。地元住民の不安を解消するために案内をしているということなんですが、この米兵が起こす事件や事故、圧倒的に沖縄で起こる頻度が高いわけですから、これこそまさに、沖縄にこそこうした徹底した防衛策が必要ではないかというふうに思うわけです。

再発防止策がどう運用されて、どのような結果が出てくるのか、政府はまさにこのことを米軍に対して定期的に具体的な数字を報告させ、それを県民に公表すべきだと思いますが、防衛大臣、いかがでしょうか。

国務大臣(中谷元君)

この事故の防止につきましては、米側の方も対応を検討していると思います。現時点におきましても、自主的な取組の一つとして、米軍人による事故の防止のために、米軍人が週末及び休日の夜間に生活指導のために市街地等の巡回を行っております。また、リバティー制度によりますと、外出等の同伴の義務付けを米軍人に求めているということでございます。

今回、改めて事故の再発防止ということで米国側におきましても検討をされていると伺っておりますが、防衛省といたしましても、米側に対しまして様々な機会で事件、事故の防止を働きかけるとともに、関係機関との協議、これを重ねてまいりたいと考えております。

糸数慶子君

今回の事件で、被害女性は観光客であった、そのことから考えていきますと、沖縄観光業界も大変大きな衝撃を受けています。沖縄には多くの女性客、そして家族連れ、修学旅行生などが訪れるわけで、まして安全であると思われているホテルの中で起こった事件なんですね。観光業は沖縄の主要産業であるという観点から考えましても、今回の事件で沖縄県民は、基地は沖縄経済の阻害要因だということをはっきり言えるというふうにおっしゃっています。政府には、再発を完全に防止するために、是非、米政府に対して、あるいは米軍に対してオフリミッツを求めて、また更なる基地負担の軽減に尽力をしていただきたいと思います。

次に、辺野古新基地建設に係る費用についてお伺いをしたいと思います。現在、辺野古新基地建設の工事が完了するまでの総事業費は、防衛省の試算では少なくとも三千五百億円以上、一部には一兆円規模という報道もあるわけですが、現時点では契約ベースで八割の予算が費やされているということですが、このように巨額の費用を掛けた基地建設を政府は普天間飛行場の移設と言っておりますが、それ以上の機能が備わるのではないかというふうに懸念をしております。普天間飛行場と同じ機能という認識でしょうか、中谷防衛大臣に伺います。

国務大臣(中谷元君)

普天間飛行場には、空中給油機、そして緊急時の受入れ機能並びにオスプレイなどの運用機能、この三つの機能がございましたが、KC130十五機全て岩国に移駐をし、そして緊急時の受入れも築城、新田原へ移転をするということで、残るオスプレイの運用機能のみを辺野古に移すということでございまして、普天間よりも辺野古の機能は大幅に縮小されるわけでございます。

辺野古の代替施設につきましては、あくまで普天間飛行場が有しているオスプレイなどの運用に必要な機能を移設をするものでございまして、他の機能をその他の施設・区域から移設をするものではございません。

糸数慶子君

二〇一三年の五月五日付けの沖縄タイムス紙が、米会計検査院、GAOが一九九八年に、代替施設の年間維持費用、普天間の約七十倍に相当する約二億ドルと試算をしたというふうに報じられていますが、これに関しては承知していらっしゃるでしょうか。

また、維持費の負担を日本に求めたというふうにも報じられておりますが、維持費について日米で話合いを行っている事実はあるでしょうか、防衛大臣にお伺いいたします。

国務大臣(中谷元君)

普天間の代替施設の移設工事につきましては、米側と緊密に協議、連携をしつつ進めているところでございます。そもそも米軍施設・区域の維持費、これは米側が負担すべきものでありまして、米側との関係もあることからアメリカ側との議論の詳細についてお答えをすることは差し控えるわけでございますが、GAOの、監査機関のこの維持費七十倍、二億ドルという報道は接しておりますけれども、米側がこれ負担するものでございますので、防衛省としてのコメントは控えさせていただきたいと思います。

糸数慶子君

維持費は米側が負担するということでよろしいんですね。次にお伺いいたします。

沖縄県民の八割が新基地建設には反対しております。また、国民の生活が苦しくなっているこのような状況で他国の軍隊のために巨額の税金を使うことに対し、国民の納得を得ることはできないというふうに思います。

戦後七十年、米側による占領、そして過重な基地負担に苦しむ沖縄に更なる米軍基地負担、しかも耐用年数二百年とも言われるような辺野古の新基地建設、この軍事基地の負担を更に課すことがいかに沖縄の県民の人権を無視した暴挙であるか、きちんと認識をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

国務大臣(中谷元君)

日本の安全保障の観点で、やはり米軍のプレゼンス、また抑止力の維持、これは必要なものでございます。一方で、沖縄の過度な基地の負担、これは軽減をしなければならないということで、これも大事なことでございまして、そういう関係から、政府といたしましては、普天間の基地の移設、これは辺野古が唯一の手段であると認識をいたしておりまして、その移設においてこの基地負担の軽減も併せて実現できるように努力をしていきたいと考えております。

糸数慶子君

今の答弁は大変矛盾しております。沖縄の基地負担を軽減するというふうにおっしゃりながら、これだけの予算を使って辺野古に新しい基地を造るということを、県民の八割が反対しているんだということを強く指摘して、次の質問に移りたいと思います。

辺野古、キャンプ・シュワブゲート前の抗議活動についてでありますが、三月九日の予算委員会において国土交通大臣が、普天間飛行場代替施設建設事業に反対する方々がキャンプ・シュワブのゲート付近の道路区域に設けているテント等は、道路法第三十二条の規定に違反しておりますというふうに答弁されておりますが、このキャンプ・シュワブゲート前のテント等が道路法第三十二条のどの部分に違反しているのか、具体的にお伺いをしたいと思います。

政府参考人(青木由行君)

お答え申し上げます。

普天間飛行場代替施設建設事業に反対する方々がキャンプ・シュワブのゲート付近の道路区域にテント等を道路管理者の許可なく設置しています。これは、道路法三十二条第一項にこういう規定がございます、道路に物件等を設け、継続して道路を使用する場合においては、道路管理者の許可を受けなければならない。この規定に違反をしてございます。

糸数慶子君

このキャンプ・シュワブゲート前に昨年十一月から警視庁の機動隊が配備されています。機動隊員の暴力的な行為が映像でも流れ、沖縄現地だけではなくて本土でも大きな問題になっておりますが、そこで警察庁に伺います。

機動隊配備後に、政府として把握しているけが人と逮捕者数、それぞれ何名でしょうか。警察庁に伺います。

政府参考人(斉藤実君)

沖縄県警察におきましては、辺野古における抗議行動に際して安全の確保、違法行為の抑止のため、所要の警備措置を講じているところでございます。これまで警察官が参加者にけがを負わせたという事実を把握はしてございませんが、平成二十六年以降、キャンプ・シュワブ付近においてけがや体調不良を訴えた方として沖縄県警察が把握をしたのは四十四人と承知をいたしております。

また、逮捕者については、平成二十七年以降、沖縄県警察において、公務執行妨害等で抗議活動に参加をしていた延べ二十人を検挙していると承知をいたしております。

糸数慶子君

警視庁の方から機動隊が配備されて五か月ですが、けが人、逮捕者は増えているのではないでしょうか。増えていればその理由を伺います。

政府参考人(斉藤実君)

キャンプ・シュワブ周辺の抗議行動に参加をして逮捕された方の人数について申し上げますと、昨年夏以降、昨年九月が三名、十月が一名、十一月が一名、十二月四名、本年一月二名、二月がゼロ、三月は現在まで二名となってございまして、昨年十一月に警視庁機動隊員が沖縄に派遣されてから、逮捕者が増加しているとも減少しているとも申し上げられないところでございます。なお、十一月以降の逮捕事案に関して、警視庁警察官に対する公務執行妨害事案は発生をしていないというふうに承知をいたしております。

また、けが人、けがや体調不良を訴えた方について申し上げますと、例えば昨年七月以降、七月が七人、八月がお二方、九月が一人、十月が三人、十一月八人、十二月七人、本年の一月が三人、二月はゼロでございまして、これも増加しているとも減少しているとも申し上げられないところでございます。

糸数慶子君

このキャンプ・シュワブゲート前に警視庁の機動隊を配備していますが、平成二十七年度、二十八年度、これに掛かる費用はどの程度でしょうか。また、工事が中断されても機動隊は配備され続けているのですが、それはなぜでしょうか。お伺いいたします。

政府参考人(斉藤実君)

まず、警視庁の機動隊が配備をされている理由でございます。警察といたしましては、抗議行動が適法、適正に行われている限り、それに関与をするものでございません。しかしながら、現在も、辺野古での抗議行動では、キャンプ・シュワブに出入りをする車両の前に飛び出したり立ち塞がるなどしてその通行を妨害するといった危険かつ違法な行為を行っている者もいるほか、三月十七日には公務執行妨害で逮捕された者もいたものと承知をいたしております。

こうしたことを踏まえまして、現場における安全の確保、違法行為の抑止という観点から、警視庁の機動隊の派遣も含めまして、沖縄県警察において適切に警備体制を判断をしていくものと承知をいたしております。それから、費用につきましては、人件費等もございまして、たちまちお出しができるものではございませんので、そこは御理解を賜ればと思っております。

委員長(佐藤正久君)

糸数さん、質疑時間が終了しておりますので、質疑をおまとめください。

糸数慶子君

いえ、まだ答弁がありませんが。工事が中断されても機動隊は配備され続けているのはなぜですかというのを、まだ答えていない。

委員長(佐藤正久君)

糸数さん、立って質疑をまとめてください。

糸数慶子君

いや、それは質問しましたよ。答えていないんですよ。

委員長(佐藤正久君)

警察庁斉藤審議官、時間が過ぎておりますので、簡潔に答弁をまとめてください。

政府参考人(斉藤実君)

はい。先ほども申し上げましたが、現在も辺野古での抗議行動では危険かつ違法な行為が一部には行われておるということも踏まえまして、沖縄県警察において警備体制を判断をしているものと承知をいたしております。

糸数慶子君

時間がないので、また続きは次回させていただきますけれども、費用に関しては通告もしております。是非次回お答えいただきたいと思います。それから、辺野古の前には非暴力で座り込んでいる人たちが大半でありますし、こういう機動隊員の暴力的な行為、大変憂慮しております。中には、特に女性、しかも高齢の女性に対して暴力的な排除が行われている、これ映像などでも度々紹介をされております。このことに対して強く抗議を申し入れまして……

委員長(佐藤正久君)

糸数先生、質疑をまとめてください。

糸数慶子君

はい。明日また質問したいと思います。ありがとうございました。