国政報告

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米兵による性暴力事件

第190回国会 2016年3月17日 外交防衛委員会

糸数慶子君

無所属の糸数慶子です。よろしくお願いいたします。

まず、今月十三日に那覇市で起きた米軍兵士による性暴力事件についてお伺いいたします。政府として現在把握している事件の概要を御説明ください。

政府参考人(露木康浩君)

お尋ねの事件でございますけれども、三月十三日、沖縄県那覇市内のホテルにおいて、熟睡して抵抗できない状態の女性が性的な被害を受けたものでございます。同日、沖縄県警察が二十四歳の米軍人の男を被疑者として緊急逮捕いたしております。現在、沖縄県警察において事案の全容解明に向けて鋭意捜査を進めているところでございます。

糸数慶子君

今回のその事件を受けまして、政府としてどのような対応をされたのでしょうか。防衛大臣、外務大臣、両大臣にお伺いをいたします。

国務大臣(中谷元君)

防衛省といたしましては、三月十三日、緊急逮捕の報告を受けまして、直ちに防衛省補償課長から在日米軍司令部第五部長、及び沖縄防衛局長から在沖米軍四軍調整官に対して遺憾の意を表するとともに、隊員教育、綱紀粛正、再発防止の徹底について申入れをしたところでございます。また、今般の事件が那覇地方検察庁に送致をされたことを受けまして、十五日、地方協力局長から在日米軍司令官に対しても同内容の申入れを行いました。

さらに、十四日、沖縄防衛局長と外務省沖縄大使が沖縄県庁を訪れまして、沖縄県副知事に対して、那覇市において米海軍兵が準強姦の容疑で逮捕された事件につきまして説明を行ったところでございます。具体的には、沖縄防衛局長から米軍へ再発防止の徹底を申し入れたこと、被害者対応につきまして最大限支援をする旨説明をいたしております。

防衛省といたしましても、このような悪質、卑劣極まりない事件の発生は、被害者の方はもとより、沖縄県民の方々に対し多大な不安と懸念を与えるものだと、誠に遺憾でございまして、その再発防止等に真剣に取り組んでまいりたいと考えております。

国務大臣(岸田文雄君)

米軍人による事件、事故はあってはならないものであり、今回の事案の発生、極めて遺憾であります。

外務省としましては、三月十三日午後、本件に関する報告を受けて、直ちに、森北米局長からハイランド駐日米国臨時代理大使、そして山田北米局参事官からワイズ在日米軍副司令官、そして水上沖縄担当大使からニコルソン在沖米軍四軍調整官に対し、本件は極めて遺憾であるとして、綱紀粛正及び再発防止を強く申し入れた次第であります。

糸数慶子君

今回のような性暴力事件で最も重要なのは、やはり被害者へのプライバシー保護、そしてさらに心身の十分なケアですが、これをまず徹底をしていただきたいと思います。

さらに、米軍から被害者への謝罪、政府として求めるべきだと思いますが、防衛、外務両大臣にお伺いいたします。

国務大臣(中谷元君)

今般発生した事件の事実関係につきまして、現在捜査中であると承知しておりますが、防衛省としては、今後とも、捜査の推移を注視をし、被害者の心情に配慮をしながら、関係機関と連携して被害者に対して適切に対応してまいりたいと考えております。

また、米側からの謝罪につきましては、十四日、在沖米軍四軍調整官より沖縄防衛局長に対して、このような事件の発生について大変申し訳なく感じている旨の説明があったところであります。また、昨日、四軍調整官から沖縄県知事に対して直接謝罪があったところでございまして、いずれにしましても、今後、米側に対して実効的な再発防止策が取られるように、防衛省として機会を捉えて働きかけてまいります。

国務大臣(岸田文雄君)

こうした米軍人等による事件、事故の防止には米側の努力が重要です。

政府としても、今後とも米側に対し実効的な再発防止策が取られるようしっかりと働きかけを行っていかなければならないと思いますが、その際に、御指摘のように、被害者のプライバシーの保護、あるいは心身のケア、これが重要であるということ、これは御指摘のとおりであります。そうした点もしっかり留意しておかなければなりませんし、また、謝罪について御指摘がありました。

謝罪につきましては、ただいま防衛大臣の方から、ニコルソン在沖米軍四軍調整官が翁長沖縄県知事に直接謝罪した、こうしたことについて答弁をさせていただきました。

是非、今後とも、政府としまして地道な努力、継続的な取組、続けていきたいと考えます。

糸数慶子君

在日米軍関係者による日本人女性への性暴力事件、本当に多数発生しています。復帰前、復帰後、現在に至るまで数限りなく、これは表に出てきただけではなくて、被害を受けた方が訴えたけれども、やはりプライバシーの侵害、あるいは十分な心身のケアを、害するようなことがあって、一度申し立てたものを取り下げたという事例もありまして、本当にそういう意味での女性に対するきちんとしたケアをしていただきたいと思います。

そのたびに、再発防止、それから綱紀粛正、このような言葉が繰り返されるわけですが、防止できていれば、再発防止とか綱紀粛正という言葉が今日もありましたが、出てくるんですけれども、そういうことが本当に実行できていれば今回の事件も起きなかったわけですけれども、防止できていない、そのための県民の不信感というのは募るばかりであります。

政府として、今後、同様の事件を防止するために効果的な対策をどのように検討されているのか、防衛省にお伺いいたします。

政府参考人(中島明彦君)

先生の今の御質問をちょっと聞き違えているかもしれませんが、現在、防衛省におきましては、SACOの最終報告に基づきまして、沖縄県道の一〇四号線の実弾射撃訓練、これを全国でやっているところでございます。平成九年度以降、本土の矢臼別、王城寺原、北富士、東富士……(発言する者あり)

委員長(佐藤正久君)

中島局長、答弁が違うと思いますけれども。

政府参考人(中島明彦君)

失礼しました。もう一度ちょっと……(発言する者あり)

委員長(佐藤正久君)

速記を止めてください。


〔速記中止〕

委員長(佐藤正久君)

速記を起こしてください。

国務大臣(中谷元君)

再発防止策につきましては米側に申入れをしたところでございますが、現在、リバティー制度というのがございまして、これは、平成二十四年十二月以降、勤務時間外の行動指針として、米軍人に対して、施設・区域外の公共の場所における飲酒、また外出時間の制限、外出者の同伴の義務等が義務付けられていると承知をいたしておりまして、これは米側の自主的な取組でございますが、引き続き米側に対して綱紀粛正等の働きかけを行ってまいりたいと考えております。

糸数慶子君

まだ聞かないことに対する答弁、先ほどありましてびっくりしておりますけれども。九五年の少女暴行事件を機に沖縄県で行っていた演習を沖縄県外に分散されています。そこで、他の県で行われている駐留米軍の犯罪防止策についてお伺いしたいと思います、防衛省。

政府参考人(中島明彦君)

委員、先ほどは大変失礼を申し上げました。 それで、沖縄県道の一〇四号線越えの実弾射撃についてでございますけれども、御案内のとおり、これは、平成九年度以降、本土の矢臼別、王城寺原、北富士、東富士及び日出生台の五つの演習場で分散実施をしておるところでございます。これらの演習場を管轄する地方防衛局におきましては、地元住民の方々の不安を解消するためにも、この訓練を実施している期間中、これらの防衛局の職員が各演習場から外出する海兵隊員の案内のための同行に努めているところでございます。

また、矢臼別、王城寺原、日出生台の演習場におきましては、外出の状況に応じまして、同行できない場合には外出先で巡回するなどの措置を講じているところでございます。大変失礼を申し上げました。

糸数慶子君

私、先ほど防衛大臣がお答えになりましたリバティー制度のことなんですが、このリバティー制度を無視して、まして今県民が一番気になっている辺野古の基地のあるキャンプ・シュワブ、そこから出てきた兵士が今回のこの事件を起こしているわけですね。そういうリバティー制度があっても効き目がないという状態なんですが、今参考人からお伺いしたように、防衛省、地方局においては、他の都道府県でこの演習が行われるときに、何とこれが米軍が外出をするときちゃんと案内をしたり同行したり連絡調整をしたりという状況で、この演習場の付近の、あるいはその演習の行われている町での米軍の行動をきっちり監視しているんですけれども、沖縄ではそんなことはないんですね。リバティー制度があっても、なおかつ米軍が外に出ていってこういうふうな行動をして時間内に帰らなくてもチェック機能がないというのは、一体この差別といいますか、その違いは何なんでしょうか。

政府参考人(中島明彦君)

お答え申し上げます。先ほど申し上げましたように、こういう実弾射撃を本土の演習場で分散実施をする際に、海兵隊員が演習場外へ外出する場合地方防衛局の職員が案内のための同行ということで、そういう措置を講じているところでございますけれども、今先生が御指摘になられましたような米軍人の行動を監視するとかチェックするとか、そういうふうな趣旨のものでは必ずしもないわけでございます。また、通常、沖縄を含めまして、全国の米軍施設周辺におきましても、米軍人が外出する際に地方防衛局の職員が必ず米軍人に同行するといったことは講じていないところでございます。

他方、沖縄におきましては、在沖米軍の自主的な取組の一つといたしまして、米軍人における事件、事故の未然防止等の目的として、米軍人が週末それから休日の夜間に生活指導のために市街地等の巡回を行っているというふうに承知をしているところでございます。

ただ、いずれにいたしましても、こういうふうな米軍の努力に加えまして、我々防衛省といたしましても、米側に対して、米軍人・軍属等による事件・事故の防止のための協力ワーキング・チーム、こういうような様々な機会を通じまして事件、事故の防止を働きかけるとともに、関係機関との協議、これを更に深めて、重ねてまいりたいというふうに考えているところでございます。

糸数慶子君

では、日米合同委員会についてお伺いいたしますけど、この日米合同委員会、何かあれば集まっていろいろ協議をするわけですけど、この委員会のメンバーと、直近の委員会がいつ行われたのか、さらに今回の事件についてはいつ委員会が開かれるのか、お伺いいたします。

政府参考人(山田重夫君)

お答え申し上げます。

今委員御指摘のございました日米合同委員会でございますが、これは日米地位協定二十五条に基づきまして設置されておりまして、地位協定の実施に係る日米相互間の協議を必要とする全ての事項に係る両政府間の協議機関でございます。

この委員会、日米両政府の代表者各一名、日本側は外務省北米局長で、米側は在日米軍副司令官でございます。これら代表者に加えまして、複数の代理などで構成されております。

この日米合同委員会、通常月二回程度の頻度で開催されておりますけれども、それに加えまして、日米両政府のいずれか一方の代表者の要請があるときはいつでも直ちに会合ができるということとなっております。一方で、この日米合同委員会の開催日ですとかそこにおけます具体的なやり取りの内容につきましては、日米相互の合意なしに公表されないこととなっておりまして、各会合の日時や協議内容について本日明らかにすることはできないことについては御理解いただければと思います。

一方で、米軍人による事件、事故の予防には米側の努力が重要でございまして、外務省といたしましては、米側が実効的な措置をとるよう、御指摘の日米合同委員会の場も含めて、適切な機会を捉えて米側に対して働きかけていきたいと考えております。

糸数慶子君

一日も早く委員会を開いていただいて、今回のことも含めて改めて協議をしていただきたいということを強く申し入れたいと思います。

今回のような女性の人権を侵害するような犯罪被害、そして米軍機の爆音被害、それから環境汚染、あるいは自動車等の事故による被害など、現在、沖縄での米軍の存在によって県民の生活が脅かされているという現実があるわけですが、まして、日本の安全保障のため、先ほど地位協定に基づいて合同委員会も開かれるというふうにおっしゃっていますけれども、やはり国民の生活を脅かす、この地位協定があっても沖縄の人たちの安全は守られていないという実態が今回の事件の発生によって改めて県民の怒りを買っております。

先ほど、在沖米軍司令官が知事に面談をして謝罪をしたということなんですが、良き隣人政策ということを米軍はよくおっしゃいます。しかし、良き隣人政策の結果がこういうふうに女性の人権を侵害する、こういう結果になるということは、隣人政策が本当に実行されたためしがあるんですかと知事が怒りを表したという言葉のとおり、沖縄県民にとってはこういう基地がある限り本当に県民の平穏な生活というのはないというのが実態です。

沖縄県民の安心、安全な暮らしのために、また改めて辺野古のように新しい基地を造るなんということは決して私たちは認められないということを強く指摘し、先ほどの御答弁の中に、防衛大臣の答弁にもありました、本当にリバティー制度とかこういう制度があっても、実行しても、この結果が県民に対して、あるいは今回はとりわけ旅行者の、本土からの旅行者の方です、沖縄が観光立県として観光に力を入れているのに対するある意味大変な、外から来る人に対する安心、安全というのがこういう状況では守ることができないというのが観光業界からの強い訴えでもありますので……

委員長(佐藤正久君)

質疑時間が終了しておりますので、質疑をおまとめください。

糸数慶子君

はい。まとめますが、是非、効果的なリバティー制度の在り方、そして綱紀粛正というのがまさにきちんとした効果が現れるようなことを、対応をしっかり求めていきたいと思います。

時間がありませんので、また次にこの続きに関しては質疑をさせていただきます。ありがとうございました。