国政報告

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古島への自衛隊の配備、「2+2」における諸問題

第189回国会 2015年5月12日 外交防衛委員会

糸数慶子君

無所属の糸数慶子です。よろしくお願いいたします。

中谷防衛大臣は就任後初めて沖縄を訪れ、五月九日に翁長知事と会談をいたしました。これまで知事と会っても意味がないという対応でしたけれども、今回はどういう理由で翁長知事と会談されたのか、率直な御感想をお願いいたします。

国務大臣(中谷元君)

五月の八日と九日ですけれども、沖縄を訪問いたしまして、まず、陸海空の自衛隊、これの所在部隊の視察を行い、それぞれの多様な任務を果たしている隊員の激励等を行いました。また、五月の九日に翁長沖縄県知事とお会いをいたしまして、私から、今なお多くの米軍施設・区域が集中している沖縄県民の皆様方に御負担をお掛けをしていること、また、普天間移設の意義、この負担軽減等についての政府の考え方を翁長知事に直接説明をする機会を得ました。

具体的には、我が国の南西方面の安全保障環境を説明した上、沖縄に駐留する海兵隊は我が国の安全とアジア太平洋地域の平和と安定に寄与していること、その上で、普天間飛行場の危険性の除去のため、一日も早く移設・返還を実現したいという思いで取り組んでおり、是非知事の理解を得たいと申し上げました。知事の方からは、米軍基地を抱えている沖縄県の立場、また事件、事故等が起こった際の政府の対応をしっかりしてくれというような御要望をいただきました。それぞれ立場の違いはありますが、翁長知事の考え方を伺いまして、非常に有意義であったと思っております。

最後は、今後とも協議を続けていくべきであるということで一致をいたしまして、引き続き、政府と沖縄県との間で様々なレベルで対話を深めてまいりたいと考えております。

糸数慶子君

様々なレベルでの対話をしていただくことは大変有意義だと思いますけれども、しかし、結果として防衛大臣がかたくなな固定観念でもある辺野古移設しか主張しなかったということに関しましては、翁長知事は、後ほどお話を伺いましたところ、本当に残念がっておりました。

なぜかと申しますと、やはりこの普天間の県民が望んでおります即時閉鎖、返還というのは一九九五年の少女暴行事件に端を発しておりまして、決して県民の負担を本当に県内移設で改めて強いるということではなかったと思います。最初にこの問題がスタートしたということをお忘れになっているのではないかというふうな思いすらいたしております。

そういう意味で、会談の結果、翁長知事は、この日米同盟というのは、沖縄の犠牲を前提にして、つまり、この安保の負担を七十年間も押し付けていて、これからもなおかつ押し付けていくつもりであるのかということを考えますと、まあ二百年対応できるというふうに言われておりますこの普天間の辺野古への新基地建設に対しては、本当に防衛大臣が受け止められたことと翁長知事が受け止めたこととは全く違うということを改めて申し上げたいと思います。

そして、この会談の結果でありますけれども、これから具体的にお伺いをいたしますが、例えば離島への自衛隊の配備に関しましても、沖縄県民にとりましては、再び沖縄の島全体が要塞化されていくのではないかという、そういう危惧の念も持っております。

それから、翁長知事に会う前に、名護市の稲嶺市長にはお会いにならずに辺野古の区長さんたちとお会いになったというのはどういう理由なんでしょうか。

国務大臣(中谷元君)

これは、何のために辺野古の移設をお願いしているかということでございます。

やはり、原点は普天間基地の抱えている危険性の除去であり、これは政府も沖縄県も一致した考え方でございまして、最も大事なことは、学校や住宅に囲まれて、私も現地の宜野湾市で市役所から基地を拝見しましたが、まさに市街地の真ん中にある普天間飛行場、これの固定化というのは絶対に避けなければならないということでございます。これは政府と地元の皆様の共通の認識であると思っておりまして、こういった点で考えますと、やはりキャンプ・シュワブへの移設というのが唯一の解決策であるということでございまして、地元の皆様方にも当日お伺いをいたしましたが、防衛大臣就任前にも現地には年に何度か訪問をさせていただいたこともありまして、久辺三区の区長さんへの御挨拶を申し上げるために急遽懇談の場を設けてお越しをいただいて、非公式に率直なお話を伺ったところでございます。

今般の沖縄訪問では稲嶺名護市長とお会いする機会はありませんでしたが、今後そのような機会がありましたら、今般、翁長知事に直接説明をさせていただいたように、普天間飛行場の移設、基地の意義、また負担軽減等についての政府の考え方をまたお話をさせていただき、また地元のお考えも伺ってみたいというふうに思っております。

糸数慶子君

今、御答弁の中に、国とそれから沖縄県が辺野古への新基地建設をまるで受け入れるような、そういう御答弁がございました。

そういうことではないということを改めて、危険性の除去というのであれば、改めて危険なこの普天間の基地を名護市へ移すというのは大変おかしな話でありまして、これ翁長知事も、二年前に自民党の国会議員の皆さんとお話をされたときに、本土が嫌だからと言っているのだから沖縄が受け入れるのは当たり前だろうと言われたことに対しても、大変な怒りを持ってそのことを抗議をされておりますけれども。

先ほども申し上げましたように、辺野古久辺の区長さんにお会いするなとは申しませんけれども、その前に、やはり名護市全体の責任者であり、しかもこの名護市の陸にも海にも新しい基地を造らせないというふうに表明をしております稲嶺市長にお会いしないというのは大変おかしなことだと思います。

改めてお会いしていただきたいということを要望いたしまして、具体的に質問したいと思います。

宮古島、石垣島への自衛隊の配備についてでありますが、昨日、五月十一日に左藤防衛副大臣が宮古島市を訪れて、陸上自衛隊警備部隊の配備を下地敏彦市長に打診したと報道されています。防衛省は、島嶼防衛の観点から、これまで沖縄の宮古島及び石垣島に陸上自衛隊の警備部隊等の配備を検討してきました。こうした防衛省の方針は、地域の緊張をいたずらに高め、逆に同地域を戦争へ巻き込むものであって、私は断固として反対を表明いたします。

その上で、まず、左藤副大臣の提案された配備計画を明らかにしていただきたいと思います。

また、配備計画は、新ガイドラインにおける日本に対する武力攻撃への対処行動の作戦構想の海域を防衛するための作戦又は陸上攻撃に対処するための作戦に関連するものと思われますが、この点についても防衛大臣に明らかにしていただきたいと思います。

国務大臣(中谷元君)

防衛省といたしましては、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、南西地域における陸上自衛隊の配置の空白状況、これは早急に解消する必要があると考えております。

このため、昨日、これまでの様々な調査、検討を踏まえて、左藤防衛副大臣から、宮古島市長に対して宮古島へ陸上自衛隊の部隊を配置することについての理解と協力を、そして石垣市長に対して石垣島は有力な候補地であることを説明をいたしまして、更なる現地調査の実施への理解と協力をお願いしたところでございます。

こういった状況につきまして、今回の新ガイドラインにおきましても、特定の地域や部隊を対象とするものではありませんが、一般論として、島嶼に対するものを含む陸上攻撃に対して自衛隊と米軍が共同して対処する方針が記述されておりまして、島嶼部における自衛隊の防衛体制が充実強化をされることは、自衛隊と米軍の共同対処にも資することになるという考えでございます。

糸数慶子君

今の御答弁にありましたように、まず警備部隊として、例えば七百から八百人規模が想定され、また宮古島にはSSM、地対艦ミサイル、それからSAM、地対空ミサイル部隊の配備も予定されているようですが、改めて部隊の種類や規模も含めてその配備計画を確認したいと思います。

それから、なぜ宮古島や石垣島にこうした部隊を配備しなければならないのか、その理由、特に具体的な対象国や、地対艦ミサイルなどが具体的に対象国のどのような行動に対処するために配備されるかなど、具体的に防衛大臣に明らかにしていただきたいと思います。

国務大臣(中谷元君)

防衛省といたしましては、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増しておりまして、この島嶼防衛、また大規模災害において被害を局限できる体制を構築するためには、南西地域における自衛隊の配置の空白状況は早急に解消する必要があると考えております。

これについて、宮古島に陸上自衛隊の警備部隊、中SAM、これは中距離地対空ミサイル部隊であります、そしてSSM、これは地対艦ミサイル部隊、これを配置したいと考えておりまして、その人員規模は七百から八百名程度となることを考えております。現地の皆様方にしっかりとまた御説明を申し上げまして、理解と協力が得られるように取り組んでまいりたいと思います。

なお、宮古島への部隊配置を含めて、我が国の防衛力整備は、特定の国を仮想敵国や脅威とみなしてこれに軍事的に対抗していくという発想には立っておりません。

糸数慶子君

いずれにいたしましても、今回の宮古島及び石垣島への部隊配備については、やはり与那国島に配備予定の警戒監視部隊とは違い、艦船やそれから航空機等に対して直接攻撃を行う実戦部隊の配備となるわけですが、このことはやはり地域の緊張をいたずらに高める危険なものであり、さらに配備部隊への直接攻撃を誘発し、再び沖縄県民を戦禍の危険にさらすものであって、この件に関するその自衛隊の配備計画の撤回を強く求めたいと思います。

次に、新ガイドラインについてお伺いをいたします。

まず、環境補足協定についてでありますが、昨年十月の二十日、日米地位協定の環境補足協定に実質合意したとの日米共同報道発表が発出されました。しかし、それ以降具体的な日米間の動きがありませんでしたが、今回の2プラス2の共同発表においては、「補足協定についての進展を歓迎し、可能な限り迅速に同協定に付随する文書の交渉を継続する意図を確認した。」というふうにあります。

沖縄の基地問題は沖縄県民にとって大変大きな環境問題でもあります。沖縄県民が望む内容で一刻も早い署名が望まれるところでありますが、正式署名の時期はいつ頃になるのでしょうか。

この付随文書の交渉について、私は、去る四月七日のこの外交防衛委員会におきまして、環境補足協定の署名に向けた進捗状況をお尋ねいたしましたところ、岸田外務大臣は、「施設・区域への立入りのための手続を定める文書の協議を行っているところであります。」とお答えになりました。

立入り手続を定める文書の協議が調えば署名されるということなんでしょうか。外務大臣にお伺いいたします。

国務大臣(岸田文雄君)

日米地位協定における環境補足協定につきましては、御指摘のように、昨年十月、この協定の案文について米側と実質合意に至りました。この協定には、環境事故の際の調査ですとか、文化財調査を含む返還予定地の現地調査のための日本の当局による立入り手続を作成し、維持する旨の規定を盛り込むことになっており、現在、こうした手続を定める文書等の協議を行っているところです。

現時点で今後のスケジュール、未定ではありますが、今回の2プラス2でも、可能な限り迅速に附属文書の交渉を継続していくことで閣僚間で一致をしております。交渉がまとまった際には、両国で必要な手続を行った上で署名が行われることになります。

引き続き、できるだけ早期の署名に向けて作業を続けていきたいと考えております。

糸数慶子君

できるだけ早い協定の署名をお願いしたいと思います。

次に、ガイドラインの有効期間についてでありますが、中谷防衛大臣は、2プラス2後のその共同記者会見の冒頭発言で、「新ガイドラインは、十年、あるいは、更にその先をも見据えた日米防衛協力の将来像や方向性を描いておりまして、」と述べていらっしゃいますが、一九七八年の最初のガイドラインが見直されましたのが十九年後の一九九七年でした。

それが今回、十八年後に見直されたわけですが、この三回目のガイドラインについては十年後くらいまでを見据えたものと考えていらっしゃるのかどうか、防衛大臣にお伺いいたします。

国務大臣(中谷元君)

私の発言におきましても、十年あるいは更にその先をも見据えた日米防衛協力の将来像や方向性を描いておりますといたしたわけでございます。

この新ガイドラインは、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、日米両国の防衛協力について、一般的な大枠及び政策的な方向性を見直し、更新するものでございます。すなわち、このガイドラインは特定の期間を設定したものではなくて、中長期的な安全保障環境も念頭に置いて作成されたものでございまして、記者会見での私の発言もこのような趣旨を述べたものでございます。

糸数慶子君

続きますが、中谷防衛大臣は、この2プラス2後の共同記者会見における最初の質問に対して、これはニューヨーク・タイムズの記者が質問されていますけれども、「この新ガイドラインの下に、米側とどのように防衛協力を進めていくかにつきましては、明日のカーター長官との日米防衛相会談で、しっかりと協議をして確認

したいと考えております。」というふうにお答えになったわけですが、この防衛省が発表した四月二十八日の日米防衛相会談の概要では、新しい同盟調整メカニズムの設置、共同計画の策定、訓練、演習の強化、物品役務相互提供協定の迅速な交渉等に向けて取組を進めることで一致したというふうにあります。

これらのことは共同発表や新ガイドラインの本文に書いてあることと表現が余り変わっていないのですが、これらのことを優先して進めるということでしょうか。改めて防衛大臣に伺います。

国務大臣(中谷元君)

四月二十八日の日米防衛首脳会談におきまして、私とカーター長官が、新ガイドラインで示された方向性を具体化するために必要な取組に速やかに着手するということを確認をいたしました。

具体的には、新しい同盟調整メカニズムの設置、共同計画の策定、ACSAの迅速な交渉、訓練、演習の強化等に向けて取組を進めることで一致しましたが、これらの取組が新ガイドラインの下における日米協力の実効性を高める上で重要であることは当然ですが、このほかにも日米がそれぞれ取り組むものも含めて、新ガイドラインに示された内容を着実に実施することにより、日米同盟の抑止力、対処力を一層強化をしていく考えでございます。

糸数慶子君

防衛首脳会談でも触れられておりますけれども、共同計画という言葉は今回のガイドラインで初めて出てくるわけですが、一九九七年のガイドラインにある共同作戦計画や相互協力計画とは違うものなのでしょうか、お伺いいたします。

政府参考人(深山延暁君)

お答え申し上げます。

御指摘のとおり、今般のガイドラインにおきましては共同計画という言葉を用いております。この共同計画は、九七年のガイドラインの下で行われておりました共同作戦計画、これは日本に武力攻撃があった場合を想定したものでございまして、相互協力計画、これは周辺事態を想定したものでございましたが、これに係る検討を含む計画検討作業の成果を踏まえまして、両者の別をなくし、日米両国が平時から緊急事態まで切れ目のない形で協力するためのものとして策定、更新するといたしたものでございます。

糸数慶子君

次に、新ガイドラインでは、「訓練・演習」について、「日本国内外双方において、実効的な二国間及び多国間の訓練・演習を実施する。」ということや、あるいは「訓練場、施設及び関連装備品が利用可能、アクセス可能かつ現代的なものであることを確保するために協力する。」といったような記述がございます。

沖縄には米軍の訓練場が数多くありますが、この沖縄の米軍の訓練場において訓練、演習を実施するということなんでしょうか。それを日米防衛相会談では強化するというふうに言っておりますが、この沖縄の負担が増すということになるのでしょうか。

防衛大臣、外務大臣にお伺いいたします。

国務大臣(中谷元君)

この新ガイドラインというのは日米の防衛協力についての一般的な大枠と政策的な方向性を示すものでありますが、新ガイドラインに基づいて、沖縄県に所在する訓練場を含め特定の訓練場における使用を増加させることを念頭に置いたものではございません。

政府としては、抑止力を維持しつつ、地元負担の軽減に向けて全力で取り組んでいく考えであります。

国務大臣(岸田文雄君)

今防衛大臣からありましたように、この新ガイドライン、日米防衛協力についての一般的な大枠及び政策的な方向性を示すものです。沖縄におけるものを含め、訓練、演習の具体的な内容を予断しているものではないと考えております。

なお、この二〇一三年十月の2プラス2共同発表で明らかにしているとおり、日米両国は時宜を得た効果的な訓練の拡大等を推進するとともに、沖縄県外における訓練の増加に取り組むこととしております。そして、今般の2プラス2共同発表においても、沖縄県外の場所への移転を含む航空機訓練移転を継続することに対するコミットメントを確認しております。

いずれにしましても、沖縄の負担軽減、これは安倍政権の最優先課題であると認識をしております。しっかり取り組んでいきたいと考えます。

糸数慶子君

次に、米海軍のBMD駆逐艦の横須賀配備についてお伺いいたします。

2プラス2の共同発表では、二〇一七年までに横須賀に二隻のBMD駆逐艦を追加配備する旨述べていますが、そもそも横須賀には何隻のBMD対応の駆逐艦及び巡洋艦がいるのか、これまで明らかにされておりません。そこで、防衛省にお伺いしたいと思います。

政府参考人(中島明彦君)

お答え申し上げます。

米側の公表資料によりますと、現在、横須賀海軍施設には四隻のBMD駆逐艦と一隻のBMD巡洋艦が配備されているものと承知しております。

糸数慶子君

次に、海兵隊のグアムの移転についてでありますが、2プラス2の共同発表では、改正されたグアム協定に基づき、沖縄からグアムを含む日本国外の場所への米海兵隊の要員の移転を着実に実施していることを確認したとありますが、既に移転が開始されたということなのでしょうか。また、グアム移転を含む国外移転はいつ完了するのでしょうか。外務大臣にお尋ねいたします。

国務大臣(岸田文雄君)

御指摘の在沖縄海兵隊のグアム移転ですが、米軍のアジア太平洋地域における抑止力を維持しつつ、嘉手納以南の土地の返還等の沖縄の負担軽減に資するものであります。

政府としては、改正グアム移転協定に基づく移転事業のための資金提供を始め、米国政府と緊密に協力して取り組んできております。米国議会における動きも存在いたします。今般の2プラス2共同発表における御指摘の記載は、こうした着実な取組を示したものであると認識をしています。

そして、在沖縄海兵隊の移転時期については、二〇一三年十月の2プラス2共同発表において二〇二〇年代前半に開始されることとされておりますが、より具体的な時期については米国において引き続き検討されるものと認識をしております。

糸数慶子君

最後に、普天間飛行場の辺野古移設、辺野古新基地建設について伺います。

2プラス2の共同発表において、普天間飛行場の辺野古移設、新基地建設が運用上、政治上、財政上及び戦略上の懸念に対処し、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策である、そのことを再確認したということになっております。

沖縄県民は普天間閉鎖を求めており、県内への新基地建設は求めておりません。日米両国政府のこの硬直した姿勢は本当に落胆せざるを得ないわけですが、しかも、前仲井眞県知事が求めたこの普天間飛行場の五年以内の運用停止については、2プラス2において前知事から要請があったことを紹介したのみで、日本政府が約束した事実は米側に伝えておりませんし、共同発表では一切触れておりません。

なぜこれを文書化できなかったのか、前知事との約束すらほごにする気ではありませんでしょうか。外務大臣、防衛大臣にお伺いいたします。

国務大臣(岸田文雄君)

沖縄の負担軽減につきましては、嘉手納以南の土地の返還、そして米海兵隊のグアム島への移転、そしてオスプレイの沖縄県外における訓練等の推進などに取り組んでいくこと、極めて重要であると考えます。

かかる認識の下に、今次共同発表では、こうした全体像の中で負担軽減に係る米国の協力をこの共同発表に記載しているとおりの形で改めて確認した次第です。そして、その上で、先月二十七日の日米2プラス2においては、私の方から、辺野古埋立承認に先立って仲井眞前知事から普天間飛行場の五年以内の運用停止を始めとする要望が政府になされたこと、これを説明いたしました。そして、これらの要望を含む沖縄の負担軽減については、相手のあることではありますが、できることは全て行うという日本政府の基本方針は不変であるということ、これについても説明をいたしました。  

その上で、沖縄の負担軽減について米側の協力を要請し、米側から負担軽減に対するコミットメントが示された次第であります。

普天間飛行場の五年以内の運用停止を含む沖縄の負担軽減について、相手のあることではありますが、できることは全て行うという政府の基本方針の下、引き続き全力で取り組んでいきたいと考えております。

国務大臣(中谷元君)

私の方も、2プラス2におきましては、沖縄の前知事から普天間飛行場の五年以内の運用停止を始めとする負担軽減について要請が行われたことを紹介しつつ、沖縄の負担軽減について米側の協力を要請をいたしました。

これに対して、米側から負担軽減に対するコミットメントが示されたわけでございます。

なお、この普天間飛行場の移設に関しても、現在の普天間飛行場を単純に辺野古に移すという計画ではなくて、やはりこの飛行場はオスプレイなどの運用機能、空中給油機能、そして非常時の外部からの多数の航空機を受け入れる基地機能という三つの機能を有しておりまして、このうち辺野古に移るのはオスプレイなどの運用機能のみで、他の二つの機能は本土に移転をされるということで米側も大変な協力をしていただいたということ、そして実際、空中給油機については十五機全機が山口県の岩国飛行場へ移駐を完了した、また、オスプレイの県外訓練等も着実に事業を進めてきているということなどを報告をいたしまして、米国と協議をしたわけでございます。

糸数慶子君

安倍首相は、四月二十八日に行われました日米首脳会談におきまして、知事は辺野古移設に反対していた、しかし辺野古移設が唯一の解決策との政府の立場は揺るぎないと、沖縄の理解を得るべく対話を継続する旨を述べられました。今の両大臣の答弁を伺っても、まさにそのとおりで、本当に沖縄の県民の危険性を除去するという立場に立って交渉しているのか大いに疑問であります。

昨年の名護市長選挙、そして県知事選挙、さらには衆議院選挙におきましても、辺野古は受け入れられないというこの明確な民意が、県民の意思が繰り返し示されております。多くの不利益を強いられながら日米同盟を実質的に支えているというのが現実的に沖縄であれば、安倍首相、そして両大臣とも、沖縄のこのような状況をしっかり見据えて米国との交渉をすべきだというふうに思います。

政府は、今の沖縄のこの現実を直視し、辺野古への新基地建設の実現が困難であるということを認めていただきまして、普天間飛行場の危険性除去ということに焦点を絞って米国と再交渉すべきだということを強く求めまして、質問を終わりたいと思います。

ありがとうございました。