国政報告

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日米首脳会談

第189回国会 2015年5月7日 外交防衛委員会

糸数慶子君

無所属の糸数慶子でございます。

まず、日米首脳会談について外務大臣にお伺いをしたいと思います。

四月二十八日、アメリカ・ワシントンにおきまして安倍首相とオバマ米国大統領との首脳会談が行われました。四月二十八日は沖縄にとってまさに屈辱の日であり、沖縄県庁前では県民集会が開催されて、辺野古新基地建設は絶対に許さないと県民の怒りの声が上がっています。一九五二年、これは六十三年前ですが、沖縄が切り捨てられたのと同じ四月二十八日、しかも戦後七十年という歴史的な日に、県民の民意に反して改めて普天間飛行場の辺野古移設推進を表明するということは、再び沖縄を切り捨てようとするものにほかならず、断じて認めることはできません。

外務大臣に見解を求めます。

国務大臣(岸田文雄君)

まず、普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない、この考え方は安倍内閣の基本的な考え方であり、政府と地元の皆様との共通の認識であると考えます。そして、政府としましては、この辺野古への移設が唯一の解決策であるという考え方、これが一貫した立場であります。

今回の首脳会談におきましては、安倍総理からオバマ大統領に対してこうした政府の立場を説明し、沖縄の理解を得るべく対話を続けていく、こういったことを申し上げました。同時に、沖縄の負担軽減は引き続き日本政府の優先課題であり、米側の協力を得ながら日本政府として全力で取り組んでいく、こういった考え方も伝えさせていただきました。大統領からも、沖縄の負担軽減に引き続き協力していくという発言がありました。

そして、四月二十八日という日ですが、これはサンフランシスコ平和条約発効により我が国が完全な主権を回復し国際社会に復帰した日ですが、同時に、その後の一定期間、奄美、小笠原、沖縄が我が国の施政権の外に置かれたという苦難の歴史がある、こういったことは忘れてはならないと思います。政府として、この機会に改めて先人の心情に思いを致し、沖縄の負担軽減に取り組むとともに、奄美、小笠原、沖縄を含めた我が国の未来を切り開いていく決意を新たにすることが重要だと考えております。この首脳会談の日程については、こうした日に関連して開催したというものでは決してないと考えております。

糸数慶子君

今、先人の意を酌んで沖縄の負担を軽くするということでありましたならば、私たち県民にとって四月二十八日というのは屈辱の日というふうに思っており、辺野古推進を再びアメリカで公約をするということは、ある意味県民の感情を逆なでするものであり、私は改めて、辺野古における現在の作業を即刻中止をして、普天間飛行場を県外、国外に移設することを強く求めたいと思います。

首脳会談におきまして、安倍総理はオバマ大統領に対して、翁長知事より依頼のあった、知事を始め県民が辺野古移設計画に明確に反対しているということは伝えていただけたようでありますが、しかし、翁長知事が総理のかたくなな固定観念であると批判をした辺野古移設が唯一の解決策とのその主張を変えることなく伝えたこと、改めて強い怒りを覚えてしまいます。

まず、安倍総理がどのように伝えたのか確認した上で、この沖縄県民の民意についてオバマ大統領がどのような反応をされたのか、首脳会談に同席された外務大臣に改めて伺います。

国務大臣(岸田文雄君)

今回の首脳会談におきましては、安倍総理からオバマ大統領に対し、先般の翁長知事との会談で承った辺野古への移設に反対するとのお考え、これもしっかりと話をさせていただきました。その上で、辺野古移設が唯一の解決策との政府の立場は揺るぎなく、沖縄の理解を得ながら進めていくとの考えを伝えた次第です。そして同時に、総理から、沖縄県外でのオスプレイの訓練増加、嘉手納以南の土地返還など、沖縄の負担軽減は引き続き日本政府の優先課題であり、米側の協力を得ながら日本政府として全力で取り組んでいくという考えもお話しいたしました。

これに対し、オバマ大統領からは、沖縄の負担軽減に引き続き協力していく、こうした発言があった次第であります。

糸数慶子君

四月二十三日の当委員会で、私の方から、日米首脳会談において、普天間飛行場の五年以内の運用停止についてもオバマ大統領にも伝えていただきたいというふうに申し上げたんですが、この件に関してはどう取り扱われたのでしょうか。

国務大臣(岸田文雄君)

お尋ねの点ですが、まず先月二十七日の日米2プラス2において、私の方から、辺野古の埋立承認に先立って仲井眞前知事から普天間飛行場の五年以内の運用停止を始めとする要望が政府になされたことや、これらの要望を含む沖縄の負担軽減については、相手のあることでありますが、できることは全て行うという日本政府の基本方針、これは不変である、これをまずしっかりと説明をさせていただきました。

その上で、沖縄の負担軽減について米側の協力を要請し、米側からも負担軽減に対するコミットメントが示されました。

そして、御質問のこの日米首脳会談におきましては、2プラス2でのこうしたやり取りも踏まえて、安倍総理から、沖縄の負担軽減は政府の優先課題であるとした上で、普天間飛行場の五年以内の運用停止について、2プラス2の場で、私、外務大臣からケリー国務長官に対して伝えた旨を述べました。これに対し、オバマ大統領からは、沖縄の負担軽減に引き続き協力していく、こういった旨の発言がありました。

普天間飛行場の五年以内の運用停止を含む沖縄の負担軽減については、相手のあることではありますが、できることは全て行うとの政府の基本方針、これは全く変わりません。引き続き政府として全力で取り組んでまいります。

糸数慶子君

全力で取り組んでいただくということでありますけれども、アメリカの方から具体的にこのことに対する答弁といいましょうか、そういう確約が得られていないというふうに私は受け止めます。

今回、本当に、大統領に対して、五年以内の運用停止、負担を軽減するのであれば、しっかりと答えをいただけるものだというふうに思っておりましたが、あらゆる機会を通して今後具体的に求めていただくということを、改めてこの場から、米側に申し入れることを是非約束をしていただきたいと思います。いかがでしょうか。

国務大臣(岸田文雄君)

今申し上げましたように、米側に対しましては、普天間飛行場の五年以内の運用停止を含む沖縄県からの要望につきましてはしっかり伝えさせていただいております。

今後とも、こうした要望についてはしっかりと伝えた上で、我が国の方針、立場について理解を得るべく努力は続けていきたいと考えます。

糸数慶子君

それでは、緑の気候基金について伺いたいと思います。

三つ通告しておりましたけれども、二番目の島嶼国に対する環境分野での協力についてからお伺いをしたいと思います。

二〇一三年の六月、環境省と沖縄県は、地球温暖化防止とサンゴ礁保全に関する国際会議を主催をし、島嶼国の環境問題と対策の可能性について認識を共有するとともに、沖縄を拠点とする島嶼国との一層の環境協力の推進の必要性が議長サマリーに盛り込まれました。翌二〇一四年の六月には、この会議での議論を更に前進させ島嶼国独自の発展の在り方について世界に発信するため、環境省と沖縄県の主催による持続可能な島嶼社会の発展に関する専門家会議が開催されました。

これまで二回の会議において、サンゴ礁の保全や島嶼国における地球温暖化対策についてどのような共通認識が得られたのでしょうか。ここで得られた共通認識を、その後施策にどのように生かしているのか。平和を願う沖縄県民の立場からは、沖縄をこのような形で生かし、沖縄を拠点とする島嶼国との環境協力を今後一層進めていくべきだというふうに考えますが、予算の拡充も含め、今後の取組について環境省にお伺いいたします。

政府参考人(梶原成元君)

今御指摘を賜ったように、気候変動への適応でありますとか、あるいは島嶼国固有で脆弱な生態系の保全、そして周りにスペースがないということで廃棄物の処理といったような共通の課題が島嶼国にはございます。

そういった島嶼国の課題をしっかりと共有をして、そして新たな対策に結び付けていく、持続的な発展に結び付けていくという観点で、平成二十五年そして二十六年に、それぞれ沖縄県と環境省が主催者になりまして国際会議を開催したところでございます。

特に、昨年の会議におきましては専門家による活発な活動が行われまして、今後、琉球大学等を中核といたしまして、アジア太平洋地域の大学、研究機関が連携をいたしまして、島嶼国研究者によるネットワークを設立するといったようなことになったところでございます。現在、このネットワークを具体化すべく、琉球大学等が中心となって島嶼国研究者によるネットワークの設立に向けた具体的な検討が進められておるところでございます。

環境省といたしましては、この検討結果を踏まえ沖縄県と連携をしながら、今後、支援の在り方について検討してまいりたいと、こういうふうに考えておるところでございます。

糸数慶子君

次に、五月二十二日から二十三日、福島県いわき市において第七回太平洋・島サミットが開催されますが、このサミットは我が国と太平洋島嶼国が一九九七年から三年ごとに開催している首脳会議であり、今年で第一回の開催から約二十年となります。これまでの太平洋・島サミットにおける約束の履行状況を説明していただきたいのと、そして太平洋・島サミットの意義や課題についてどのように認識をされているのか、今次サミットではどのような成果を目指すのか、岸田外務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

さらに、沖縄が島嶼国との間で進めてきた協力を生かすには太平洋・島サミットの下での取組と連携が必要と考えますが、今後どのように連携をさせ相乗効果を高めていただけるのか、お伺いいたします。

国務大臣(岸田文雄君)

御指摘のように、一九九七年以降約二十年にわたりまして、日本は島サミットでの議論を軸に太平洋島嶼国とのパートナーシップを真摯に強化してきております。

そして、履行状況ということですが、前回サミットで表明した三年間で五億ドルの支援策につきましては、既にそれを超える額の支援を実施済みであります。そして、どのような成果を期待するのか、目指すのかということですが、太平洋を共有する仲間である日本と太平洋島嶼国が共通の課題やその克服のための協力の在り方について首脳間で率直な議論を行うことが、島サミットの大きな意義であると考えます。絶えず変化する国際情勢の中で、いかに日本と太平洋島嶼国のパートナーシップを更に強化していくのか、引き続き課題であると認識をしております。

五月二十二日、二十三日の島サミットですが、被災地の力強い復興をアピールするとともに、防災、気候変動、あるいは持続可能な開発、こういった主要テーマに関する日本と太平洋島嶼国の協力関係、一層強化すべく、引き続きしっかりと準備を進めていきたいと考えております。

そして、沖縄との関係ですが、沖縄県はこれまで前回を含め三回の島サミットの開催地となりました。そして、太平洋島嶼国との地理的及び気候上の類似性に基づいて、その知見を活用した協力を進めてきたと承知をしております。是非、今回の島サミットにおきましては、このような協力にも光を当てて、その成果をしっかりアピールするとともに、更なる連携に向け後押しをしていきたいと考えております。

糸数慶子君

時間が参りましたので終わりますが、今後とも、どうぞ沖縄との連携した関わりはよろしくお願いしたいと思います。

ありがとうございました。