国政報告

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沖縄の民意、文子おばあの手紙、仮設桟橋、過剰警備、埋め立て土砂の問題

第189回国会 2015年3月26日 外交防衛員会

糸数慶子君

無所属の糸数慶子です。よろしくお願いいたします。

所信に対する質疑をさせていただきますが、最初に、辺野古における海上ボーリング作業の即時中止についてお伺いいたします。

まず、沖縄県におきましては、翁長県知事を始めとして多くの県民が普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対し、県外移設を求めています。特に、昨年の十一月の沖縄県知事選挙や十二月の衆議院総選挙の沖縄選挙区におきましては辺野古への移設を拒否する民意が示されましたが、政府はこうした沖縄の民意について一顧だにしない態度を示しています。民主主義国家の政府であるならば、こうした沖縄の民意を重く受け止め、翁長知事と面会した上で対話すべきだと考えますが、改めて政府の沖縄の民意に対する両大臣の認識について伺います。

特に、中谷防衛大臣は、会っても意味がないと切り捨てられたと承知しておりますが、民主国家の閣僚として、たとえ意見が異なっていても対話自体を拒否することは決して許されないことだというふうに思いますが、大臣の発言の意図の説明を求めます。

国務大臣(中谷元君)

私の発言につきましては、記者から、翁長知事はあらゆる手段を講じると述べて徹底的に反対する意思を強めているのでどうなのかという問いに対しまして、知事にも理解していただきたいと思っております。ではどうしたらいいのかという点において、少しでも理解が得られればよいと思っておりまして、知事さんのコメントを聞いておりますと、工事を阻止するということしか言われておりません。もう少し沖縄県のことや日本の国の安全保障、そういう点を踏まえてお考えをいただきたいなという気持ちでございまして、お会いして良い結果が出ればいいと思うのですけれども、より対立が深くなるということではお会いしても意味がありませんと申し上げた上で、そういった状況に至ったならば、お会いすれば良い結果が出るのではないかと。何とか御理解いただけるように、こちらとしても誠意を持ってやってまいりますので、お会いしてお話合いをして、いい結果が出ますようにこちらも努力をしていきたいという趣旨でございます。

したがいまして、私といたしましても、こういった中で沖縄県の皆様方と様々なレベルで対話を行いつつ、こういった状況において御理解をいただきたいという趣旨でございます。

国務大臣(岸田文雄君)

まず、選挙結果について御指摘ありました。この選挙結果については、いずれも真摯に受け止めたいと思います。

その上で申し上げますが、普天間飛行場の固定化、これは絶対に避けなければならない。これは政府と沖縄県民の皆様方との共通認識であると思っています。そして、政府としましては、辺野古への移設が唯一の解決策であるという一貫した立場にあるわけです。是非、負担軽減に取り組むとともに、普天間飛行場の返還が実現するよう、法令に基づいて粛々と進めていきたいと考えています。

そして、知事さんとの面会の話でありますが、今後、国と地元が様々な取組について連携を深めていく中で対話の機会が設けられる、これは当然のことだと思います。是非、地元関係者の皆様方と政府の関係者の意思疎通、理解が進むように努力をしていきたいと考えます。

糸数慶子君

次に、普天間飛行場の辺野古移設拒否との民意を受けて就任した翁長知事は、今年の一月二十六日に、普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立承認手続に関する第三者委員会を設置いたしました。同手続の検証を開始をしております。また、同日、翁長知事は、沖縄防衛局に対して、第三者委員会の検証作業が終了するまで代替施設建設に関する調査を見合わせるなど、作業の中断を求めています。しかし、政府は、こうした申入れを考慮することなく作業を続行し、仮設桟橋の設置工事の準備などを行いました。

政府は、こうした翁長知事の第三者委員会における検証作業や作業中断の申入れの意図について明確に把握しているのでしょうか。防衛大臣にお伺いいたします。

国務大臣(中谷元君)

お尋ねの申入れは、先般、沖縄県の安慶田副知事さんが沖縄の防衛局を訪れまして、第三者委員会の検証作業の間、同事業に係る調査等を見合わせる等の配慮を求められたと承知をいたしております。また、代替施設建設事業に係る岩礁破砕等の許可に関し、二月十六日、沖縄防衛局は沖縄県から、同局が行ったブイのアンカー設置について必要な手続を実施するとともに、資料や現状写真を求められたと承知をいたしております。

いずれにしましても、最も大事なことは、市街地の真ん中にある普天間飛行場の固定化、これは絶対に避けなければならないということでございまして、これが大前提であり、かつ地元と政府の間の共通の認識であると思っておりまして、今後とも、政府全体で連携し、様々なレベルで地元との対話を行いつつ、普天間移設の位置付け、また意義をお話をしていただければと考えております。

糸数慶子君

第三者委員会の件に関しても把握していらっしゃるということでありますが、そういうことであれば、なぜあの作業を続行したのでしょうか。やはり、沖縄の民意は辺野古に新しい基地を造らせないという、そしてそのために検証委員会をつくって、今おっしゃったように安慶田副知事が対応していくというこの状況、今、御存じということでございますが、それは沖縄の民意を示した行動であって、その民意というのは無意味なものでしょうか。防衛大臣の見解を再度求めます。

国務大臣(中谷元君)

工事の実施等につきましては、様々な角度、見地におきまして沖縄県に調整を行いまして、許可をいただいたわけでございますので、私たちといたしましては、工事の実施等につきましては瑕疵のないものである、一日も早く普天間基地の移設が実現できるように進めていきたいと、そういう気持ちで実施をいたしておりまして、工事の内容等につきましては何ら瑕疵がないというふうに考えております。

糸数慶子君

翁長知事は、第三者委員会の報告を踏まえた上で、承認に法的瑕疵があれば埋立承認を取り消し、そして法的瑕疵がない場合も、辺野古移設拒否との民意を受けて就任した知事としましては、その立場から承認を撤回するとの認識を示しているわけです。

すなわち、繰り返しますが、沖縄の民意は辺野古移設中止、県外移設ということであるわけです。これを踏まえ、政府は直ちに海上ボーリング調査などの全ての作業を中止して、辺野古から撤退をすることを求めます。

ところで、今日は何の日か御存じでしょうか。

国務大臣(岸田文雄君)

今日は何の日かという御質問ですが、糸数委員のお立場を考えると、一番御縁の深い日として挙げるとしたならば、沖縄戦において米軍が上陸を開始した日だと承知をしております。

糸数慶子君

まさにその日は、七十年前の三月の二十六日に、太平洋戦争で初めて米軍が、日本の沖縄の慶良間諸島、いわゆる日本での地上戦を展開した日なんです。

たくさんの方が犠牲になっているわけですが、そういう沖縄戦が展開されて、その戦争を体験された方が、実は今八十五歳になる島袋文子さんというおばあちゃんがいらっしゃいますが、その方が、昨日ですが、内閣総理大臣安倍晋三殿、いわゆる安倍総理大臣宛てに手紙を出されました。私がお預かりいたしまして、内閣官房内閣総務官室の佐野美博様にお渡しをしたんですけれども、その手紙の内容をちょっと御紹介したいと思います。

私は、沖縄県辺野古に住む島袋文子と申します。八十五歳です。私は、十八年間ずっと辺野古新基地建設に反対して、非暴力で座込みを続けています。安倍首相に是非私の意見を聞いていただきたく、筆を執りました。私は、七十年前の地獄のような沖縄戦を生き抜いてきた者です。父や兄たちは兵隊に取られ、目の不自由な母と十歳の弟と戦火を逃げ惑いました。十五歳の私は火炎放射器で全身大やけどを負い、今でも傷が残っています。死んだ人の血を、いわゆる泥水を飲んで生き長らえてきました。 

沖縄戦では四人に一人の命を失った沖縄の人々は、もう二度と戦争は嫌だというその強い気持ちを持っています。ですから、昨年の名護市長選挙も、そして名護市議選挙も衆議院選挙も、新基地建設ノーの候補者が全勝し、新しい基地は要らないという審判が下りました。これほどまでに何回も示した民意を無視して辺野古に新基地建設を強行している安倍内閣のやり方は、私たちに対する人権侵害です。私は非常に怒りを覚えています。

安倍首相は常々、沖縄県民の心に寄り添ってとか、県民に丁寧に説明してとか言っておられますが、なぜ翁長知事が面会を求めてもお会いにならないのですか。沖縄は日本本土、そして全体の面積の僅か〇・六%にしかすぎません。小さな島です。その小さな島に戦後、在日米軍専用基地が七三・八%も集中させられています。そして今、辺野古新基地建設が、海でも陸でも海上保安庁や機動隊の暴力によって推し進められています。私は機動隊に暴力を受けて転倒させられ、頭にけがを負わされました。それに対して米軍人は、サッカーでのジェスチャーと同じ、ばかばかしいと言っている始末です。私は、一つしかない命を懸けて座込み行動をしています。この命懸けの非暴力行動に対して、何という失礼な言い方をされるのでしょうか。このような米軍人の発言を許している日本政府も許せません。

安倍首相、辺野古に来て現場を見てください。沖縄だけこのように強制的に基地を集中させ、日本本土は生き延びられると考えているのですか。安倍首相は、我が国を守るためと言っていらっしゃいますが、その我が国の中に沖縄は入っているのでしょうか。沖縄にだけ犠牲をまた強いるのですか。なぜ日本本土に普天間基地に代わる基地を置こうとはしないのですか。

沖縄戦で日本軍は沖縄の人間を守らなかった。現在辺野古で国が行おうとしている、地元の民意を踏みにじってやろうとする新基地建設は、七十年前に日本軍がやったことと同じことです。安倍首相は国民の命と財産を守るとおっしゃいながら、沖縄に新基地が建設されれば、戦争がもし起きたとしたならば沖縄はターゲットにされ、再び沖縄の人間の命は奪われることになります。それでもなお、七十年前の沖縄戦と同じように、沖縄県民の意思など問答無用とばかりに辺野古に新基地建設を推し進めるなら、沖縄にある全基地を撤去せよと私は申し上げたい。

最後に、私の戦争体験を同封します。これを読んで安倍首相の意見をお聞かせくださいということで、これは名護市の辺野古にお住まいの島袋文子さんが昨日私に託したお手紙で、安倍首相に対しては別紙、また戦場体験をされた冊子を同封してお渡しをしております。

安倍首相に対しては、是非、島袋文子さんに対するお返事をいただきたいのですが、今私が読み上げましたこのお手紙を読んで、両大臣に率直な感想をお伺いしたいと思います。

国務大臣(中谷元君)

お手紙、拝聴させていただきました。

二度と戦争を起こしてはいけない、また平和を維持していかなければならない、そのお気持ち、私も受け止めます。そして、その気持ちは私も共有をいたしております。

その一方で、防衛大臣といたしましては、日本の国の領土、領海、領空及び国民の生命、財産、これはしっかり守っていかなければならないわけでございまして、戦後七十年になりますけれども、日本は平和で、そして経済的な豊かさを維持をし、民主主義も守られているわけでございます。

安全保障でいいますと、やはり自衛隊と日米安保条約、これが日本の安全保障を守ってきた原則でございまして、最近我が国を取り巻く安全保障環境、これは厳しさを増しておりまして、やはり沖縄の海兵隊を含む在日米軍全体のプレゼンス、これを低下させることはできないということ、そして沖縄の地理的優位性、またアメリカの海兵隊の特性、その中でも普天間飛行場の危険性、これは一刻も早く除去する必要がございまして、総合的に勘案しますと、キャンプ・シュワブ、辺野古に移設することが唯一の解決策であるという考え方には変わりません。そして何よりも、移設によって普天間飛行場は全面返還されることですから、沖縄の負担軽減に資するものと考えております。

こういった考え方は政府の考え方でございますが、様々なレベルで地元の皆様方と対話を行いつつ、こういったことについて御理解をいただき、また、皆様方との意見も拝聴させていただきながら事業の推進を図ってまいりたいというふうに思っております。

国務大臣(岸田文雄君)

ただいま委員の方から島袋文子さんのお手紙を読んでいただきました。

本当に七十年前の大変な御苦労を思いますときに、胸の痛む思いがいたします。

私も出身が広島ですので、七十年前、全く別の形で多くの親族、関係者が悲惨な思いをいたしました。沖縄においては地上戦が行われたわけでありますから、それ以上に大変悲惨な光景が繰り広げられたのではないかと想像をいたします。改めて、そのときの沖縄の皆様方の思い、置かれた立場に思いを巡らし、胸が痛む思いがいたします。

私たちは、こうした多くの沖縄の皆様方が大変な苦難に立ち向かい、そして戦後七十年間、そうした苦難にも負けず、しっかりと生き抜いてこられた、こういった御努力があるからこそ今日があるんだということを忘れてはならないと存じます。

私も政治の立場から、こうした方々の思いに少しでも寄り添いながら、沖縄の負担軽減にも努めなければなりません。

しかし、あわせて、政治の責任として、国の安全保障など、様々な観点からしっかり責任を果たしていかなければなりません。是非、そういった思いでしっかり政治の責任を果たしていくべく努力をしていきたいと考えます。

糸数慶子君

何と申し上げていいのかという思いでいっぱいです。

これだけの島袋文子さんの思い、これは何もこの方だけが体験している沖縄戦ではなくて、そういうふうな体験をされた、例えばひめゆりの学徒、ひめゆりの先生方も資料館の前で本当に精魂込めて、御自身のお体から、本当にもう九十歳に届くような年齢ですが、力を振り絞って、二度と再び戦争がないようにということで体験を語ったりしていらっしゃいますけど、その心が本当に日本政府に届かないというのが残念でございますけれども、今の両大臣のお言葉の中から、気持ちは分かるけれども、でも基地は造らせるということであれば、やはり島袋文子さんの思いは届かないのかなという思いでいっぱいです。残念でございます。

それでは、仮設桟橋の問題について伺いたいと思います。

現在、日本政府は、名護市辺野古における普天間飛行場代替施設建設事業の一環としていわゆる仮設桟橋の設置工事を進めていますが、この仮設桟橋は、辺野古のサンゴ礁等の自然環境にダメージを与えるものでその影響は深刻であることから、直ちに作業を中止すべきだと考えますが、まず現在の作業の状況を防衛省に明らかにしていただきたいと思います。

政府参考人(中島明彦君)

お答え申し上げます。

仮設桟橋の設置工事につきましては、準備を進めておるところでございますけれども、必要な準備が整い次第行うこととしております。ただ、その作業の内容及び実施時期などにつきましては、これを明らかにした場合、安全に実施できないなど事業の適正な遂行に支障が生じる可能性がありますことから、お答えについては差し控えたく存じます。

引き続き、気象、海象、米軍の訓練などを含みます現地の状況を見極めながら、関係機関とも調整しつつ、安全確保に万全を期して所要の作業を進めてまいりたいと考えておるところでございます。

糸数慶子君

平成十六年から十七年当時、辺野古で行われましたボーリング調査においてはこうした仮設桟橋の設置は計画されていなかったと承知しておりますが、その当時の計画と比較した上で、今回仮設桟橋を設置する目的やその規模、及びその完成予定時期について防衛省の見解をお伺いします。

政府参考人(中島明彦君)

御指摘の仮設桟橋でございますけれども、代替施設建設事業におけます事業本体の設計に必要な地質データの取得及び確認をするための海上ボーリング調査において、関連する船舶の係留、また資機材の積卸しなどを目的として設置する計画でございます。その規模は、長さ約三百メーター、幅約二十メーターでございます。

先生御指摘の平成十六年頃に辺野古の沖で行われたボーリング作業でございますけれども、この際は、単管足場と申します足場を設置してやるボーリング作業で行っておりました。主として軽量の資材で行うことができましたものですから、仮設桟橋については用いなかったということでございます。

完成時期につきましては、先ほど申し述べましたとおり、スケジュールにつきましてはお答えを残念ながら差し控えさせていただきたく存じます。

糸数慶子君

今御答弁の中に長さが三百メートルで幅が約二十メートルと、非常に巨大であり、まさにこれは堤防と言えるのではないかというふうに考えます。

沖縄防衛局が沖縄県に提出した岩礁破砕等許可申請書では仮設岸壁とされていますが、なぜ防衛省側は仮設桟橋と称しているのでしょうか。あたかも印象操作をしているように取られかねません。

申請どおりに岸壁と称するべきだと考えますが、仮設桟橋とする理由を含め、改めて防衛省の見解を伺います。

政府参考人(中島明彦君)

代替施設の建設事業に係るボーリング調査に使用する仮設物につきましては、当初より仮設桟橋、仮設岸壁の両方の計画がございました。これは、主に船舶の係留に用いるものを桟橋、それから主に荷揚げに使うものを岸壁というふうな一般的な観念でやっておりますけれども、これらを総称いたしまして、便宜上仮設桟橋という呼称を用いているところでございまして、特段それ以上の理由というのはございません。

糸数慶子君

この仮設桟橋は、普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価の対象であったのでしょうか、また、環境影響評価を実施したのか明らかにしていただきたいと思います。

政府参考人(中島明彦君)

この仮設桟橋につきましては、調査のための仮設物ということでございまして、環境アセス法及び沖縄県の環境アセス条例に定めます環境アセスの対象事業には該当しないということで、これらに基づく手続は行っていないところでございます。

糸数慶子君

この仮設桟橋の設置は、辺野古のサンゴ礁等の自然環境に確実にダメージを与えるものであると考えますが、それでも環境影響評価は必要ないと考えているんでしょうか。

政府参考人(中島明彦君)

繰り返しになりまして恐縮でございますけれども、この仮設桟橋、あくまでも調査のための仮設物ということでございまして、先ほど申し上げました法及び条例に定める環境影響評価の対象事業に該当しないということで、手続は取っていないということでございます。

糸数慶子君

それでは、その工事が終われば、これは調査終了したときに撤去するのでしょうか。

政府参考人(中島明彦君)

仮設桟橋は、所要の海上ボーリング調査を終えた段階で撤去することとしております。

糸数慶子君

仮にこれは調査が終わって撤去するとしても、今、御存じのとおり台風など、あるいは仮設桟橋設置、トンブロックなどのいわゆる投下によって環境が破壊されています。自然環境の回復には時間が掛かり、その影響は深刻であると考えますが、直ちに作業を中止すべきだというふうに考えております。

他方、このまま強行するのであれば、自然環境保護の観点からも環境影響評価の手続を行うべきだというふうに考えますが、改めまして防衛省の見解を伺います。

政府参考人(中島明彦君)

仮設桟橋は、先ほど申し上げましたとおり、ボーリング調査において使用するということで使用しております。

環境影響評価の点につきましては、繰り返しになりますけれども、あくまでも仮設物ということで、そういう手続の対象になっていないということで、特段そういう考えは今のところはございません。

糸数慶子君

改めて伺いますが、じゃ、これは調査が終了したら撤去するということでよろしいんでしょうか。

国務大臣(中谷元君)

仮設桟橋は、所要の海上ボーリング調査を終えた段階で撤去することといたしております。

糸数慶子君

現在実施されているボーリング調査は比較的水深の深い地点の十二か所が対象だと聞いておりますが、これらの調査予定期間を明らかにしていただきたい。その上で、十二か所の地点のうちに仮設桟橋を使用するものは仮設桟橋完成まで実施できないとの認識でいいのでしょうか、防衛省の見解を伺います。その上で、改めて仮設桟橋の完成予定時期と撤去予定時期及び仮設桟橋を使用するボーリング調査の実施期間との関係について、改めて防衛省の見解を伺います。

政府参考人(中島明彦君)

仮設桟橋は、三月十二日からボーリング調査を再開しておりますけれども、元々事業本体の設計に必要な地質データの取得、確認をするための、今申し上げましたボーリング調査で、関連する船舶の係留、それから資機材の積卸しなどに使用することを目的として設置を計画しておるところでございます。

仮設桟橋の設置に係る工事は、必要な準備が整い次第着手することを考えておりますけれども、現時点では仮設桟橋を使用することなく海上ボーリング調査を実施できているところでございます。

仮設桟橋の設置につきましては、今後、海上ボーリング調査の実施状況などを確認していく中で検討していくこととしております。

先生が御質問の完成予定時期、それから撤去予定時期につきましては、度々で恐縮でございますけれども、今後の作業内容、スケジュール実施時期につきましては、事業の適正な遂行に支障が生じるということで、お答えは差し控えさせていただきたく存じます。

糸数慶子君

では、次に過剰警備問題についてお伺いをしたいと思います。

名護市辺野古におけるボーリング調査に当たっては、海上保安庁が巡視艇やゴムボートを作業水域周辺に配備をして、工事に対して抗議活動を行っている市民に対して不当な過剰警備を行っており、これらに対しても繰り返し抗議を行ってきました。しかし、いまだに続いていますが、直ちに中止すべきと考えます。

改めて、海上保安庁が現地で行っている過剰な警備活動の法的根拠を伺います。海上保安庁にお伺いします。

政府参考人(中島敏君)

お答えします。

海上保安庁では、海上保安庁法第二条に基づきまして、現場海域における安全の確保及び法令の遵守の観点から安全指導等を行っております。それでも安全指導等に従わず臨時制限区域に侵入する行為は、刑事特別法第二条に違反し、この状態を解消するため必要な措置を講ずることがあります。

また、工事現場に近づき、危険が及ぶおそれがある場合など、海上保安庁法第十八条第一項の要件に該当する場合は、警察比例の原則に留意しつつ、船舶を移動させる等の措置を講ずる場合があります。

いずれにせよ、海上保安庁におきましては、現場海域における安全の確保及び法令の遵守の観点から、個別具体的な状況に応じ適切に対応することとしております。

糸数慶子君

今お答えいただきましたけれども、この辺野古における過剰警備によって、本年二月二十二日には米軍の日本人警備員による市民二名の不当拘束事案が引き起こされるに至りました。

まず、市民の方はどのような理由で拘束されたのか、また、日本の警察側への引渡し、送検、あるいは釈放等の経過について、この件について明らかにしていただきたいと思います。

政府参考人(橋清孝君)

米軍当局の身柄拘束につきましては、警察としてお答えをする立場にはございませんけれども、二月二十二日午前九時三十分頃、米軍当局から沖縄県警に対し、日本人の男性二名の身柄を拘束した旨の通知がなされました。その後、午後一時十三分、沖縄県警が両名の引渡しを受け、同時刻、両名が正当な理由がないのに米軍キャンプ・シュワブのメーンゲート内に侵入したとして、刑事特別法に基づき緊急逮捕いたしました。沖縄県警は、午後五時頃、逮捕状を請求し、同日午後八時三十分頃、裁判官から両名の逮捕状が発付されました。両名につきましては、翌二十三日午後三時頃、沖縄県警が那覇地方検察庁に送致いたしました。

糸数慶子君

このお二人の状況についてですが、起訴されたのかどうかを含めて改めてお伺いをいたします。

政府参考人(上冨敏伸君)

お尋ねの事案につきましては、平成二十七年二月二十三日、那覇地方検察庁に送致されておりまして、同日午後八時頃に同地方検察庁において二名を釈放しているものと承知しております。

また、お尋ねの事案については、現時点においては控訴を提起したとは承知しておりません。

糸数慶子君

先日、米軍当局関係者によって、米側が撮影したとされる市民が不当に拘束された際の映像がインターネットで公表されました。これは、市民の方のプライバシーを踏みにじる断じて許すことのできない行為であります。

日本政府として断固抗議すべきものであると考えますが、当該事案に対する日本政府の認識を明らかにした上で、抗議をしたのかについても明らかにしていただきたいと思います。

また、米軍側から経緯等について説明がなされたのか、そして謝罪があったのか、明らかにしていただきたいと思います。仮に説明がなかった場合は直ちに日本政府から説明を求めるべきだと考えますが、政府の認識を求めます。

国務大臣(岸田文雄君)

まず、お尋ねいただきました件、報道は承知しておりますが、外務省として、事実関係の詳細あるいは映像の出所を承知しているわけではありませんので、コメントは控えたいと存じます。

したがって、特段、米側に対して本件を取り上げる考えはございません。

糸数慶子君

市民二人はいわゆる刑事特別法第二条違反で拘束されたということですが、抗議活動に参加されていた他の市民の証言や、それからさきの不当な米側の映像を見ても、二人に侵入の意図がなかったことは明らかであります。

たまたま数度境界を越えたにすぎないというのが実際のところだと思われますが、この程度の状況で刑事特別法違反ということになるのでしょうか。政府の見解を法務省に改めて求めます。

政府参考人(上冨敏伸君)

犯罪の成否につきましては、個別に収集された証拠に基づいて判断されるべき事柄でございますので、お答えを差し控えさせていただきます。

糸数慶子君

それでは、過去に刑事特別法第二条違反として逮捕等が行われた事例について、具体的にどのような侵入行為がなされたのか、説明を求めたいと思います。

政府参考人(橋清孝君)

沖縄県警におきましては、刑事特別法第二条違反によりまして、平成二十四年は三件、平成二十五年は二件で被疑者を逮捕しているところであります。このうち直近のものとしましては、平成二十五年九月二十五日、米軍が使用する普天間飛行場に侵入した者一名を米軍が身柄拘束し、同日、沖縄県警察が同人の引渡しを受けて、同条違反により逮捕した事例があります。

糸数慶子君

いずれにいたしましても、このような米軍側の対応については、やはり市民の表現の自由も侵害する行為であります。断固として抗議するとともに、政府においても今後このようなことがないよう米軍側に強く申し入れることを求めてまいりたいと思います。

そして、海砂の問題、ちょっと時間の関係で、一点だけお伺いをしたいと思います。

これまで、名護市辺野古における普天間飛行場代替施設建設事業は同地の豊かな自然を破壊する行為であるということを主張してまいりましたが、建設工事は辺野古以外の日本各地の自然にも影響を及ぼすことが指摘されています。すなわち、辺野古の埋立工事に使用する土砂については、政府は鹿児島県の奄美大島や徳之島、そして瀬戸内海圏域からの採取、搬出を計画していると言われておりますが、こうした土砂の採取、搬出は当該地域の環境を破壊するのみならず、不用意に動植物の卵や種子等の移動そして攪拌をもたらすことで辺野古の海にも深刻な影響を与えるおそれがあると考えます。

まず、前提として、普天間飛行場代替施設建設事業における埋立作業に際して、どのくらいの量の土砂が必要と見積もっているのか、防衛省の見解を求めます。

政府参考人(中島明彦君)

本事業におけます埋立土砂につきましては、約二千百万立米、二千百万立方メートルが必要であるという想定をしておるところでございます。

糸数慶子君

このような膨大な土砂について、どの地域からどの程度の量を採取、そして搬出する予定であるのか、具体的な地域名を明示した上で、当該採取、搬出の計画の詳細を明らかにしていただきたいと思います。

政府参考人(中島明彦君)

埋立土砂についてでございますけれども、先ほど全体で二千百万立方メートルというふうにお答え申し上げました。

このうち、キャンプ・シュワブの既存陸上部及び辺野古ダム周辺からの採取により約四百万立方メートルを確保いたしまして、沖縄県外からは約千七百万立方メートルを調達することを想定しております。

ただ、その調達場所については現時点では未定でございまして、これの具体的な地域名につきましては、今後、埋立土砂の安定確実な供給、また環境などの観点から、採取場所などについての必要な調査検討を行った上で適正な手続を経て調達することとしておりまして、現時点において具体的な採取場所を明示することは困難であることを御理解いただければと存じます。

委員長(片山さつき君)

糸数慶子君、そろそろお時間でございますので、おまとめください。

糸数慶子君

はい。

辺野古地域以外から約一千七百万立方メートルという膨大な量の土砂の調達が必要であるにもかかわらず、採取場所が全く未定といういいかげんな答弁では到底納得できるものではありません。

また、沖縄県から遠距離にある土地からの採取、搬出も難しいと考えますが、改めまして、九州地域それから瀬戸内海圏域など、現時点での、私ども沖縄に関して、この辺りの土砂の採取はやめてほしいと国に求めてほしいという申入れもございます。  先ほど御答弁を伺いましたら、答えられないということでありますが、また引き続きお伺いをしたいと思います。

いずれにいたしましても、沖縄だけではなく、本土の今採取予定と想定されている地域からの住民の声があるということも、この場を借りて、環境破壊につながるということを改めて訴えて、終わりたいと思います。ありがとうございました。