国政報告

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アスベスト解体工事-住民に説明を

第187回国会 2014年11月13日 参議院外交防衛委員会 (一般 30分)

11月13日、外交防衛委員会の一般質問で、①キャンプ・シュワブの石綿工事と②ガイドライン中間報告について、防衛省、外務省に質問しました。

石綿工事については、①解体される建物について(用途・棟数・面積など)明らかにさせ、「沖縄防衛局が実施した事前調査の結果は周辺住民が見やすい場所に掲示されなければならない」と指摘。

ガイドラインについては、①沖縄の米軍基地②安保条約とガイドラインの関係についてただしました。

糸数慶子君

無所属の糸数慶子でございます。よろしくお願いいたします。

私は、キャンプ・シュワブのアスベストの工事についてお伺いをしたいと思います。

まず、キャンプ・シュワブのゲートの前におきましては、基地内のこのアスベストを含む建物の解体工事について、説明を求めて住民らが連日抗議行動を行っております。説明を求めている住民らは、このアスベスト被害の懸念が払拭できないというふうに主張しておりまして、健康被害に関わる重大な問題であり、このアスベストの問題について政府の説明を求めています。

まず、解体される建物について、用途、棟数、面積、建築されたその時期についてお伺いをしたいと思います。

政府参考人(中島明彦君・防衛省地方協力局長)

お答え申し上げます。

普天間飛行場代替施設の建設事業に関しまして、現在、沖縄防衛局が契約を締結しております既設建物の解体工事、この解体工事におきまして、石綿を含有する部材の使用が確認されているもの、現在六棟ございます。隊舎が三棟、庁舎が一棟、診療所が一棟、工場が一棟でございます。全て鉄筋コンクリート造りの平屋建てであります。

隊舎は一棟当たり延べ面積が約五百八十平方メートル、これは昭和三十四年に建設されたものでございます。庁舎については延べ面積が約三百七十平方メートル、これも昭和三十四年に建設されております。診療所は延べ面積約三百七十平方メートル、昭和三十九年に建設されたものでございます。工場、これは延べ面積約二千七百五十平方メートル、平成七年に建設されたものでございます。

糸数慶子君

御存じのとおり、このアスベストの飛散を防止する対策の更なる強化を図り、人の健康に係るその被害を防止するために大気汚染防止法等が改正され、本年六月から施行されております。大気汚染防止法では、この解体工事に係る事前調査の結果について、これは当該解体等工事のその場所において公衆に見やすいように掲示しなければならないというふうにされております。

去る十月の二十八日、沖縄防衛局が実施した事前調査の結果についてでありますが、沖縄防衛局はキャンプ・シュワブ基地内でのみ掲示して、周辺住民が見ることのできない状況になっていることが明らかになりました。今回の防衛局の対応は、公衆である周辺住民を全く無視したものであり、このことについても断固抗議をしたいと思います。

こうした掲示ですが、やはりアスベスト飛散による被害を受ける可能性があり、付近住民に対して、今、大変不安を感じている方々が多い状況の中で、情報を提供することを趣旨としており、そして、閉鎖された基地内での掲示だけではなくて周辺住民が見やすい場所に掲示されなければならないと考えますが、この点に関しては環境省の見解を伺います。

政府参考人(三好信俊君・環境省水・大気環境局長)

大気汚染防止法に関するお尋ねでございます。

先生御指摘のとおり、石綿使用の有無の事前調査の結果につきましては、大気汚染防止法の規定に基づきまして、調査を実施した工事の受注者が、解体等工事の場所において公衆に見やすいように掲示することが義務付けられているところでございます。

この規定を踏まえて対応していただくことになるわけでございますが、一般論といたしましては、周辺状況等を勘案して適切な場所に掲示していただくということでございまして、具体的には、この大気汚染防止法の石綿に関する規制が都道府県等の自治事務でございますので、本件につきましては沖縄県の見解を踏まえて対応されるものというふうに承知をいたしているところでございます。

糸数慶子君

それでは、環境省として沖縄県にこの件に関してきちんと対応するようにおっしゃったことはございますか。

政府参考人(三好信俊君)

私ども、沖縄県に対しまして、今回のケースにつきまして大気汚染防止法との関係につきまして問合せをしたところでございますけれども、沖縄県によれば、基地内の公衆に見やすいように適切な掲示をしているという見解を私どもの方にお示しをいただいているところでございます。

糸数慶子君

一般的に、解体工事によって石綿、アスベストが飛散した場合、周辺の住民への被害の可能性も想定されるわけです。こうした周辺住民の強い不安を解消するためにも、米軍基地とそして周辺地域の調和、そして環境保全のための業務を行っている防衛局は積極的に調査結果を周辺住民に掲示して、そして公表すべきだというふうに考えますが、防衛大臣の御見解を伺います。

国務大臣(江渡聡徳君)

お答えさせていただきたいと思います。

この普天間飛行場の代替施設建設事業に関しまして、現在、沖縄防衛局が契約を締結しております既設建物解体工事の実施に当たっては、使用する部材にアスベストの含有が確認されたことから、大気汚染防止法の第十八条の十七に基づきまして、工事現場の見やすい場所におきまして調査結果を含む所定の事項を掲示しているところでございます。

また、これに加えまして、沖縄防衛局は、地元の皆様方に積極的に情報を提供するとの観点から、当該の調査結果や除去方法等につきましては当局のホームページでお知らせをするとともに、また、地元区の区長に御説明をしているところでございます。

防衛省といたしましては、本工事の施工に当たりましては、引き続き関係法令に従いつつ適切に実施をしてまいりたいというふうに思っております。

糸数慶子君

付近住民の中にはホームページを見られない方々もいらっしゃいます。また、地域の区長さんだけに伝えただけではこの工事の中身きちっとしたのが分かりませんので、基地の中に掲示するのではなくて、本当にこのことを知りたがっている、不安に今駆られている住民に対してもきちんと分かるように掲示をすることを改めて求めたいと思います。

次に、ガイドラインの中間報告についてお伺いをいたします。

十月二十八日の外交防衛委員会でも私は伺いました。日米安保体制を支えている最大の柱である沖縄の米軍基地の在り方についてこのガイドラインの見直しで触れていない理由をただしましたところ、防衛大臣の方から、見直し後のガイドラインは、運用面における日米両国の役割、任務、調整、協力の一般的な大枠及び政策的な方向性を更新するもの、沖縄の基地の整理、縮小等の具体的な在り方について論ずることは必ずしも適当ではないという、その趣旨の答弁をいただきました。

しかし、日米間で様々な防衛協力を求めていくためには、国民の理解と支持、そして活動の基盤となる在日米軍基地は不可欠なものであります。今、日米間の様々な場面での沖縄の米軍基地の負担軽減が議論されているわけでございますが、やはりこの見直し後のガイドラインにおいて触れるべきであるというふうに考えますが、改めて防衛大臣と外務大臣の見解をお伺いいたします。

国務大臣(江渡聡徳君)

お答えさせていただきたいと思います。

今委員から御指摘がありましたとおり、日米両政府は様々な分野の安全保障及び防衛協力を強化いたしまして発展させ続けることにしておりまして、その協力分野は中間報告で例示されたものに限定されるわけではございません。

他方、見直し後のガイドラインは、従来と同様、主といたしまして運用面における日米両国の役割及び任務並びに調整及び協力の一般的な大枠及び政策的な方向性というものを更新するものでありまして、沖縄の米軍の基地の整理、統合、縮小の具体的な在り方について論じるということは、これは必ずしも適切ではないというふうに考えております。

しかし、いずれにいたしましても、政府といたしましては、抑止力を維持しつつ、沖縄を始めとする地元の負担軽減に向けましては全力で取り組んでいく考えでございます。

国務大臣(岸田文雄君)

日米両政府におきましては、様々な幅広い分野において協力を進めています。そして、その協力分野につきましてはこの中間報告に例示したものに限られるものではないと考えています。

他方、今防衛大臣からもありましたように、この見直し後のガイドラインにつきましては、主として運用面における大枠や方向性を更新するものであるからして、米軍の施設・区域の再編といった問題を扱うこと、必ずしもなじまないというようにも考えています。

しかし、いずれにしましても、政府としましては、抑止力を維持しつつ、沖縄の負担軽減についてできることは全て行う、この方針で全力で取り組んでいかなければならないと考えています。

糸数慶子君

中間報告では、平時から緊急事態までのいかなる段階においても切れ目のない形で日本の安全保障が損なわれることを防ぐその措置として、十二項目が列挙されています。

その中に施設・区域の使用というのがあります。これは、米軍に新たな施設・区域を提供し使用させたり、自衛隊との共同使用を拡大するということなんでしょうか。そうなれば、沖縄は負担軽減どころか更に基地負担が増えることになるわけですが、新たな施設・区域の使用提供の対象に沖縄は含まれるのかどうか、含まないのか、お答えを願います。

国務大臣(江渡聡徳君)

お答えさせていただきたいと思います。

この施設・区域の使用に関しましては、一般に、日米の共同使用の拡大によりまして、日米共同の訓練あるいは演習の多様性、効率性を高めまして、情報収集、警戒監視、偵察活動の範囲や活動量を増やすことに寄与するといった意義があるというふうに考えておるところでございますが、中間報告の段階でありまして、この施設・区域の使用に関する日米協力の在り方については今後更に検討していくこととなります。

また、見直し後のガイドラインについては、日米両国の役割及び任務並びに協力及び調整の在り方についての一般的な大枠及び政策的な方向性を更新するものでありまして、今回の中間報告とか見直し後のガイドラインに基づきまして、沖縄を始めとする特定の施設・区域が新たに提供されるといった性質のものではございません。

ただ、先ほどもお答えさせていただいたように、政府といたしましては、この抑止力というものを維持しつつ、沖縄を始めとする地元負担の軽減に対しましては、やれることは全てやるというこの基本的な考え方の下において全力で取り組んでいく考えでございます。

糸数慶子君

この十二項目の中に施設・区域の防護というのがあるわけですが、日本が提供した施設・区域を武力で守らなければならない事態を想定しているのでしょうか。それはどのような場合と考えているのでしょうか。伺います。

国務大臣(江渡聡徳君)

お答えさせていただきます。

今回のこの中間報告におきましては、日米が日本の平和及び安全の切れ目のない確保のために措置をとる分野といたしまして、委員御指摘の施設・区域の防護というものを挙げております。この施設・区域の防護に関しましては、例えば、現行のガイドラインの策定後におきまして、平成十三年に警護出動というものが新設されたほか、各種事態において自衛隊と米軍が適切に協力できるように平素から様々な検討や訓練というものを実施してきているところでございます。

施設・区域の防護に関する日米協力の在り方につきましては、こうした点も踏まえながら、今後のガイドラインの見直し作業において更に検討してまいりたいと思っております。

糸数慶子君

今後、自衛隊によるこの対米軍事協力が際限なく行われるようになれば、周辺事態法にあるような自治体やそして民間に対して協力を求めることも増えるというふうに考えているのでしょうか。それは自治体や民間に軍事協力を要求することになり、自治体や住民、企業とそれからその労働者などに有形無形の被害や重圧を強いることになります。

そのような方向と政策には強く反対しますが、両大臣の御見解を伺います。

国務大臣(江渡聡徳君)

お答えさせていただきたいと思います。

この中間報告におきましては、変化する安全保障環境を踏まえまして、より平和で安定した国際的な安全保障環境を醸成するために、様々な分野において二国間協力というものを強化するということにしておりますけれども、あらゆる状況におきまして、常に自衛隊が米軍に協力するということを意味するものではございません。自衛隊の活動につきましては、我が国といたしまして、自らの国益に照らして主体的に判断するものであるということはもう言うまでもございません。自衛隊の活動が米軍とともに際限なく拡大するといった今委員からの御指摘というものは当たらないと思っております。

いずれにいたしましても、日米ガイドラインの見直しと国内法整備につきましては、両者を整合させて進めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。

また、先ほど自治体、民間による協力の求め方というようなことのお話があったわけでありますけれども、具体的な法制の在り方とか法整備の内容というのは現在検討中でございます。

いずれにいたしましても、閣議決定で示されました基本方針の下において、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする観点ということから政府として検討を進めてまいります。

国務大臣(岸田文雄君)

中間報告におきましては二国間協力を強化していくということを明記しているわけですが、我が国としまして、この自衛隊の活動につきましては、あくまでも我が国が自らの国益に照らして主体的に判断するものであるということ、これはもう言うまでもないことでありまして、御指摘のように際限なく拡大するというものではないと認識をしております。

糸数慶子君

特に民間の協力につきましては、七月一日の閣議決定で見られますように、現に戦闘行為を行っている現場の近くでも後方支援ができるとなれば、輸送や補給、そして整備などに民間も動員される、動員できるということになるのでしょうか。そうなれば、民間人にも犠牲者が出るおそれが非常に大きくなります。このようなケースは朝鮮戦争でもベトナム戦争でも見られました。

このことについて明確な御答弁をお伺いいたします。

国務大臣(江渡聡徳君)

お答えさせていただきたいと思います。

今委員から御指摘の、いわゆる後方支援についての支援活動につきましては、いわゆる武力の行使との一体化論、それ自体を前提とした上で、その議論の積み重ねも踏まえつつ、これまでの自衛隊の活動の実経験、あるいは国際連合の集団安全保障措置の実態等を勘案いたしまして、従来の後方地域あるいはいわゆる非戦闘地域といった自衛隊が活動する範囲をおよそ一体化の問題が生じない地域に一律に区切るという枠組みではなくて、他国が現に戦闘行為を行っている現場ではない場所で実施する補給、輸送などの我が国の支援活動につきましては、当該他国の武力の行使と一体化するものではないというふうな判断に至ったものでございます。

どちらにいたしましても、具体的な法制の在り方とか法整備の内容というものは現在検討中でございますが、いずれにいたしましても、閣議決定で示されました基本方針の下において、国民の命と平和な暮らしというものを守り抜くために、あらゆる事態に切れ目のない対応というものを可能とする観点から政府として検討を進めてまいります。

糸数慶子君

次に、安保条約とこのガイドラインの関係についてお伺いをしたいと思います。

中間報告では、基本的な前提及び考え方として、日米安保条約その他の基本的枠組みは変更されないというふうにあります。その日米安保条約では、日本が武力攻撃を受けた際の米軍による支援と、日本から施設・区域の提供を受けた米軍が極東の平和と安全のために行動することが定められていますが、安保条約の規定はそこまでであります。

ところが、中間報告では日米同盟のグローバルな性質が強調され、協力の範囲を拡大するとされ、さらに、そのため地域の同盟国やパートナーとの三か国間及び多国間の安保・防衛協力を推進するというふうにされております。また、七月一日の閣議決定の内容を反映すると明記され、日本による集団的自衛権行使の場合の日米協力もうたわれております。これは安保条約の範囲をはるかに超えていると言わざるを得ません。

そこで、条約の批准は国会の承認が必要と憲法七十三条三号がちゃんと定められておりますが、国会の承認もなく条約の内容を変更するという約束をするのは憲法の規定を無視するものではないでしょうか、お尋ねいたします。

国務大臣(岸田文雄君)

まず、中間報告の中にも明記されておりますように、見直し後のガイドラインにつきましては、日米安保条約及びその関連取決めに基づく権利及び義務並びに日米同盟関係の基本的な枠組みは変更されない、この基本的な前提及び考え方に従うということになります。

そして、我が国としましては、取り巻く安全保障環境、一層厳しさを増しています。我が国のみでは我が国の平和を守ることはできない、こうした認識の下に、我が国としましては、地域や世界の平和と安定を確保していくために貢献しなければならない、この国際協調主義に基づく積極的平和主義を掲げている次第です。

我が国のガイドラインの見直しは、一つは我が国の領域と国民を守るための取組であり、もう一つはこの国際協調主義に基づく積極的平和主義に対応するものであります。

こうした基本的な考え方に立つガイドラインの見直しですが、これまでも日米それぞれの主体的な政策判断の下で日米協力はグローバルな分野において行われてきております。ハイチの地震ですとか、フィリピンの台風被害ですとか、ソマリア沖のアデン湾での海賊対策など、こうした協力の実績は既に積み上げられております。

こうした従来の取組を踏まえて、先ほど申し上げましたような考え方に基づいてガイドラインの見直しは進められるものであると考えております。

糸数慶子君

また、日米協力のための実効的な態勢の構築が指針の取組の目標というふうにされております。両政府が各々の具体的な政策や措置を反映することが期待されるというふうにもありますが、その期待という言葉は曖昧にしているというふうに思いますが、指針で合意したことを実行するのが政府の政治的義務になるという、そのような意味なのでしょうか。

国務大臣(岸田文雄君)

これも、中間報告の基本的な前提及び考え方、この三章の中で明記しておりますが、「指針及びその下で行われる取組は、いずれの政府にも立法上、予算上又は行政上の措置をとることを義務付けるものではなく、また、指針は、いずれの政府にも法的権利又は義務を生じさせるものではない。しかしながら、日米協力のための実効的な態勢の構築が指針及びその下で行われる取組の目標であることから、日米両政府が、各々の判断に従い、このような努力の結果を各々の具体的な政策や措置に適切な形で反映することが期待される。」、このように明記しているところであります。

お尋ねの趣旨は、済みません、必ずしも明らかではありませんが、我が国の政府の取組は、いずれにいたしましても、政府自身の判断に従って行うことになると認識をしております。

糸数慶子君

私がお伺いいたしましたのは、両政府が各々の具体的な政策や措置に反映することが期待されるというふうにありますので、期待というその言葉は曖昧にされていますけれども、その指針で合意したことを実行するのが政府の政治的義務になるのでしょうかというふうに伺いました。

それで、大臣はそれぞれの政府の努力目標が掲げられているだけで法的権利それから義務ではないという意味の御答弁をされましたけれども、それでは、日本側がその指針の内容を実行しなくても日米関係には何の影響もないということなんでしょうか。

国務大臣(岸田文雄君)

まず、このガイドラインは日米間の協力の在り方について一般的な大枠及び政策的な方向性を示すものであり、日米両政府の意思を表明するものです。

こうしたガイドラインの性格を踏まえて、また今般のガイドライン見直し作業は日米間で緊密に連携しつつ進めているものである、こういったことを鑑みるならば、中間報告で示されたとおり、見直し後のガイドラインについて、日米両政府が各々の判断に従い、各々の具体的な政策や措置に適切な形で反映することが期待される、これはもう当然のことであると考えています。

何の影響もないのかという御質問でございましたが、こうしたガイドラインの性格や連携の作業の進め方等を考えますときに、こうしたガイドラインの中身について、政策や措置において適切な形で反映されることが期待されるのは当然であると考えているところであります。

糸数慶子君

政府間で合意することなので着実に実行していくということなんでしょうが、それは事実上義務と同じではないかというふうに思います。

条約の枠組みは変更されないといいながら、条約の内容を超えてその条約を事実上変更するようなそういう合意を認めるわけにはいきませんが、現行ガイドラインでは周辺事態対処がその大きな柱になっていますけれども、中間報告では周辺事態の言葉が全く消えています。

周辺をはるかに超えた日米の軍事協力に進むためなんでしょうか、お伺いいたします。

国務大臣(江渡聡徳君)

お答えさせていただきたいと思います。

今回のこの中間報告におきましては、周辺事態という用語というものは用いられていません。他方、中間報告の段階でありまして、これをもって見直し後の指針における周辺事態概念の扱いが決定されたということでもございません。

また、例えば第六章では、地域・グローバルな協力について記述しておりますけれども、これは、日米両政府がより平和で安定した国際的な安全保障環境というものを醸成するために様々な分野で二国間協力を強化するといった考え方に基づきまして日米両国の協力分野に含まれ得るものを挙げたものでありまして、挙げられた分野についてあらゆる状況において常に協力するということを意味するものではございません。

また、いずれにいたしましても、この自衛隊の派遣ということにつきましては、我が国といたしましては自らの国益に照らしまして主体的に判断するものでありまして、自衛隊の活動が際限なく拡大するということもございません。

糸数慶子君

この中間報告は、先月の八日に取りまとめられ公表されました。最終的な見直し時期については、本委員会でも年末までにその作業を完了するような、そのような答弁がございましたが、具体的に協議を行っているとの報道にはいまだ接しておりません。

政府・与党内の検討や日米間の協議は進んでいるのでしょうか。具体的な内容は結構ですから、中間報告以降、それぞれの開催回数などを教えていただきたいと思います。防衛大臣にお伺いします。

国務大臣(江渡聡徳君)

お答えさせていただきます。

ガイドラインの見直しにつきましては、先ほど外務大臣の方からお答えがありましたとおり、昨年の十月の2プラス2におきまして、局長級の防衛協力小委員会に対しまして二〇一四年末までに作業を完了するということが指示されているわけでございます。先月の八日に、これまでのSDCの下で行ってきました作業というものを要約させていただきまして、中間報告というものを公表させていただきました。

中間報告公表後も、引き続き、日米で合意いたしましたこのスケジュールの下、先般閣議決定を踏まえました法制の整備との整合性にも十分留意しつつ、今回の中間報告で示された枠組みと目的に沿ってガイドラインの見直し作業というのを進めているところでございます。

他方、政府内の検討とか、あるいは日米間の協議の具体的な実施状況につきましては、依然検討中の段階でありまして、また相手国との関係もあることから、お答えというものは差し控えさせていただきたいと存じます。

そしてまた、委員からの御質問の与党内の検討状況ですけれども、そのことについては私自身お答えする立場にございませんので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

委員長(片山さつき君)

糸数慶子君、時間過ぎております。

糸数慶子君

私は、安保条約の勝手な拡大やそのためのガイドラインの改定で日米の軍事一体化を進め日本が海外で武力行使をすることに強く反対をする立場であり、これは、グローバルな日米軍事協力のためには憲法も安保条約も無視するという軍事優先主義の、そういう状況の今のガイドラインの見直しではないかというふうに強く指摘をいたしまして、時間になりましたので、終わりたいと思います。

ありがとうございました。