国政報告

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外防委に移籍し、辺野古問題で初質問

第186回国会 2014年6月10日 参議院外交防衛委員会(一般質問 20分)

6月10日、外交防衛委員会に移籍して初質問を行いました。辺野古新基地建設問題について、①沖縄防衛局が名護市に提出した6月6日付けの文書の性格②回答期限の法的効果③辺野古漁港の占用許可④3つの協議事項⑤埋蔵文化財――などについて具体的に追及し、外務・防衛の両大臣に辺野古移設を中止するよう訴えました。

(※6月6日付けで法務委員会から外交防衛委員会に移籍しました。)

糸数慶子君

無所属の糸数慶子です。

この度、外交防衛委員の一人として質問をさせていただくことになりました。委員長を始めとして、理事の皆さん、そして委員の皆さん、両大臣におきましては、どうぞ真摯な御答弁も含めましてよろしくお願いしたいと思います。

では、通告に従いまして質問をさせていただきます。

まず、普天間飛行場の代替施設、その建設をめぐって質問いたします。

これは、一九九六年のSACO合意から間もなく十八年になります。しかし、地元の強い反対がありまして、いまだに実現しておりません。政府は今強行しようとしておりますが、実現は困難だというふうに思います。なぜなら、今年の一月に名護市長選挙が行われまして、県内移設反対、そのことを明確に主張いたしました現職の稲嶺名護市長が再選をされました。さらに、琉球新報社が今年の四月の下旬に実施いたしました県民電話世論調査におきましては七四%が県内移設に反対ということで、依然として県内移設に反対いたします県民の意見が強いからであります。

まず一点目、質問でございますが、沖縄防衛局は、辺野古に普天間新基地建設をするために、四月の十一日付けで名護市に対して、五月十二日までの回答期限を付して六項目の申請や協議などの文書を提出しています。これに対して名護市は、埋蔵文化財を除く五項目の文書について不備があるということで再提出を求めていました。

去る六月六日に、防衛局はそれに応える形で新たな文書を提出しています。この六月六日付けの文書の性格、つまり位置付けですけど、これはどういうものなんでしょうか。添付書類とされているそれぞれの文書については、公印や文書番号がございません。あくまで四月十一日付け文書の追加資料としての位置付けなんでしょうか。防衛大臣にお伺いいたします。

国務大臣(小野寺五典君・防衛大臣)

普天間飛行場代替施設建設事業に関し、四月十一日、沖縄防衛局は名護市に対して、工事等に関係する六件の文書を提出したところです。

このうち、辺野古漁港のヤード整備に伴う漁港施設の占用等に必要な申請などの四件については、名護市から五月九日付け文書で同局が提出した文書の補正等を求める旨の通知を受けていたところです。これを受け、六月六日、沖縄防衛局は名護市に対し同市からの求めを踏まえた文書を提出したところであり、当該文書の提出に当たっては、前日の六月五日、名護市役所において、沖縄防衛局の職員が同市の担当者と提出する文書について事前の調整を行っております。

さらに、沖縄県漁業調整規則に基づく岩礁破砕等の申請に必要となる名護市の意見書については、同市から五月三十日付けで名護漁業協同組合等の漁業権者の同意書等の提出を求められていたところであり、六月六日、沖縄防衛局は、当該同意書等が整ったことを受け、これを同市に提出したものであります。

糸数慶子君

四月十一日付け文書の中には全て回答期限が付してありますが、このように回答に期限を付すことは法令で認められていることなのでしょうか。回答期限までに回答がなかった場合にはどのような法的効果を生むものなのか、お答えいただきたいと思います。

政府参考人(伊藤盛夫君・防衛省経理装備局長)

お答え申し上げます。

普天間飛行場代替施設建設事業に関しまして、四月十一日、沖縄防衛局は、名護市等に対しまして工事等に関係する六件の文書を提出したところでございます。これらの文書におきましては、先生御指摘のとおり、同市等からの回答期限を五月十二日までといたしました。当該期限につきましては、法的に定められたものではありません。同事業の期間を少しでも短縮させるために、事業を実施するために必要となる手続についてもできる限り速やかに行いたい旨をお願いいたしたというものでございます。

いずれにしましても、同事業につきましては、今後の調査、設計を経まして速やかに工事に着手する、工事を進めるということで、事業期間が少しでも短縮できるように努め、一日も早い普天間飛行場の返還とキャンプ・シュワブへの移設に向けて引き続き全力で取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。

糸数慶子君

ありがとうございます。

では、法的効果を生むものではないということでありますが、次に、資材置場などの作業ヤード設置のために辺野古漁港の占用許可を申請していますけれども、防衛局が名護市に提出いたしました四月十一日付けの文書に関しては、五月十二日の当該日までにその許可書がいただけない場合には許可が得られなかったものとして処理させていただきますというふうにありますが、これは、名護市からの許可が下りない限り先に進めることはできないというふうに考えます。

報道では、市の許可が必要ないキャンプ・シュワブ内へ作業ヤードを移設することを考えているのではないかと言われておりますが、この件に関しては事実でしょうか。防衛大臣にお伺いいたします。

政府参考人(伊藤盛夫君)

事実関係の御質問でございますので私の方から御説明させていただきたいと思いますが、普天間飛行場代替施設建設事業に関しまして、名護市漁港管理条例に基づく辺野古漁港のヤード整備に伴いまして漁港施設の占用等に必要な申請につきまして、四月十一日、沖縄防衛局が他の五件とともに名護市等に対しまして文書を提出したところでございます。当該文書につきまして、同市からの回答期限を五月十二日までとしております。他方、当該申請につきまして沖縄防衛局は、名護市から五月九日付けの文書で同局が提出した文書の補正を求める旨の通知を受けましたので、同市との事前の調整を経た上で、六月六日、同市からの求めを踏まえた文書を提出したことは御説明させていただきました。

このように、本件申請につきまして、現在、名護市との間で文書等によるやり取りを行っております。許可されないというふうな場合につきましての想定をいたしまして御質問にお答えすることは、今現在で文書等のやり取りを行っておりますので差し控えさせていただきたいと思っております。

いずれにしましても、同市との手続、これが一日でも早く進むように引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えております。

糸数慶子君

改めて伺いますが、五月十二日までの許可がいただけない場合には許可が得られなかったものとして処理させていただきますというふうにあるわけですけど、市の許可がない場合にはキャンプ・シュワブ内へ作業ヤードを移設するということを考えているというふうに受け止めてよろしいでしょうか。

政府参考人(伊藤盛夫君)

再度の答弁になって恐縮でございますが、現在、名護市に対しまして文書で申請、協議を行っているところでございます。

したがいまして、丁寧にそうしたやり取りを進めてまいりたいというふうに現在考えているところでございますので、許可されなかった場合にどうこうということについてはお答えを控えさせていただきたいと思っております。

糸数慶子君

では次に、協議となっている点についてでありますが、一点目は辺野古漁港区域内において海域生物調査、二点目は美謝川の水路切替え及び土砂運搬施設設置のための占用、三つ目に辺野古ダム貯水池の現況調査のための占用のこの三つについてでありますが、これは、四月十一日付けの文書には、五月十二日の当該日までにその回答がいただけない場合は協議が調わなかったものとして処理させていただきますというふうにあるわけですが、協議が調わなくても次のステップに進めるということなんでしょうか。

政府参考人(伊藤盛夫君)

お答えさせていただきます。

先生御指摘のとおり、普天間飛行場代替施設建設事業に関しまして、漁港漁場整備法に基づく漁港の区域内での環境調査に必要な協議、それから名護市法定外公共物管理条例に基づく辺野古ダムでの現況調査、環境調査に必要な協議、同条例に基づく水路の切替え及び土砂運搬施設の設置に必要な協議、この三件の協議につきまして、先ほど御説明しましたように、四月十一日に沖縄防衛局が名護市に対して協議書等を提出いたしまして、当該文書につきまして同市からの回答期限を五月十二日までとさせていただきました。

他方、当該協議につきまして沖縄防衛局は、名護市から五月九日付けの文書で、同局が提出した文書の補正を求める旨の通知を受けました。このことを受けまして、同市との事前の調整を経た上で、六月六日、同市からの求めを踏まえた文書を提出させていただいたところでございます。

本件協議につきましては、現在、名護市との間で文書等によるやり取りを行っておりますので、協議が調わない場合等につきましては現段階でお答えをすることは差し控えたいと考えておりますが、いずれにしましても、同市との手続が一日でも早く進み、辺野古建設事業を一日でも速やかに進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

糸数慶子君

キャンプ・シュワブ内の埋蔵文化財についてお伺いいたします。

これは、名護市教育委員会は、キャンプ・シュワブ内に既に七か所の遺跡が確認されており、まだ調査が行われていない地域があるとして、確認調査が必要となるので教育委員会との調整が必要と回答したようですが、防衛省はこれをどのように取り扱おうとして考えているのでしょうか。教育委員会との調整あるいは調査は文化財保護法上の行政指導であり、強制力はないようですが、仮に埋蔵文化財が発見されれば調査が必要となるものであります。今後も発見される可能性があり、慎重に対処すべきではないかと考えますが、防衛省はどのように考えていらっしゃいますか。

政府参考人(山内正和君・防衛省地方協力局長)

普天間飛行場代替施設建設事業に係ります工事等に関係する埋蔵文化財の有無につきましては、委員御指摘のとおり、本年四月十一日、沖縄防衛局が名護市教育委員会に照会したところ、五月十二日に同教育委員会から、キャンプ・シュワブ内において七か所の周知の遺跡が確認されており、適切に保存していただきたい、また、文化財分布調査が行われていない地域に関しては確認調査が必要であり、同教育委員会との調整が必要であるといった内容の回答文書を受領したところでございます。

現在、名護市教育委員会からの回答を受けまして今後の対応について検討しているところでございますけれども、いずれにせよ、埋蔵文化財の取扱いにつきましては、文化財保護法等関係法令に従い適切に対処してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

糸数慶子君

このように、政府は今、六項目の許可等については一か月以内に回答を求めていることや、それから、名護市から書類の不備を指摘されているにもかかわらず新たな公文書を出していないことなど、それを考えていきますと誠意ある対応をしているとは思えません。高圧的な態度と言わざるを得ませんが、最初にも申し上げましたように、七四%の沖縄県民が県内移設に反対をしている現実を真摯に受け止め、県内移設を断念し、普天間を速やかに返還すべきだと思います。

防衛大臣、外務大臣は、県民の意思を無視して辺野古への移設を強行する考えなのかどうか、お伺いしたいと思います。

国務大臣(小野寺五典君)

今の電話調査等については私ども承知をしておりませんが、普天間飛行場は宜野湾市の中心部に位置し、周囲には住宅や学校等が密接していることから、その固定化は絶対に避けなければなりません。これは政府と沖縄との共通認識であると考えております。また、普天間飛行場のキャンプ・シュワブへの移設については地元でも様々な御意見がありますが、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の案であることをこれまで日米間で累次確認をしております。

いずれにしても、先般の仲井眞知事による普天間飛行場代替施設の埋立承認を受け、一日も早い普天間飛行場の移設、返還に取り組むとともに、引き続き、沖縄の負担軽減のため全力で努力してまいりたいと思います。

国務大臣(岸田文雄君・外務大臣)

基本的には防衛大臣と同じ認識でありますが、普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない、これは安倍内閣の基本的な考え方であり、そして、政府と地元の皆様方にとりましても共通認識であり、また、さきの日米首脳会談におきましても、この普天間飛行場の移設を含む在日米軍の再編、これを着実に進めなければいけない、こういった考え方を確認をしたところであります。

様々な御意見があること、これは謙虚に受け止めなければならないと思いますが、普天間飛行場の危険除去を果たし、そして沖縄の負担を軽減するために、政府としましても、できることを全て行う、こういった姿勢で取り組んでいるところであります。

是非、一日も早い移設、返還を実現し、この負担を早期に軽減していくため結果を出していきたいと考えております。

糸数慶子君

それで、去る四月十五日、沖縄関係の四閣僚と沖縄県知事、それから宜野湾市長を構成員とする普天間飛行場負担軽減推進会議の下に置かれた事務レベルの作業部会において、沖縄県の求める普天間飛行場の五年以内運用停止について、この推進会議の第一回目の会合が開催されています本年二月を起点として、二〇一九年二月までに実現することが確認されておりますが、四月二十四日に行われました日米首脳会談では、安倍首相より、普天間飛行場の五年以内の運用停止を含む沖縄県知事からの要望に対しては、我が国としてできることは全て行うとの姿勢で対応する考えであるので、米国と十分に意思疎通しつつ検討を進めていきたいとの発言がなされた一方で、オバマ大統領からの具体的な言及はなく、また、日米共同声明でも五年以内の運用停止などの具体的な負担軽減策については何ら触れられておりません。

普天間飛行場の周辺の問題やあるいは辺野古への新基地移設に対しては、地元から強い反対が示されております。県外、国外移設、無条件の閉鎖、撤去という地元の要望を踏まえ、政府は二〇一九年二月までの運用停止が実現できるように努力すべきというふうに考えますが、米国へどのように働きかけていくのかも含め、政府の方針を明らかにしていただきたい。運用停止とはどのような状況なのか、外務大臣にお伺いをしたいと思います。

国務大臣(岸田文雄君)

まず、普天間飛行場五年以内の運用停止を始めとする仲井眞知事からの御要望につきましては、既に、米国に対しまして様々なレベルから伝えさせていただいております。そしてその上で、四月に日米首脳会談が開催されたわけですが、改めて安倍総理から直接オバマ大統領に説明し、沖縄の負担軽減について米国の更なる協力を要請したという次第であります。大統領の方からは、沖縄の負担軽減に引き続き取り組みたいという発言があった、こういったやり取りが行われた次第であります。

この仲井眞知事の御要望、これはもう沖縄県民全体の思いであると、しっかり受け止めさせていただいております。日本政府としてできることは全て行うというのが安倍政権の基本姿勢であり、米国を始め相手のあることではありますが、知事からの要望については、引き続き、政府を挙げてその実現に向けて全力で取り組んでいきたいと考えております。

運用停止とはいかなる状況なのかという御質問につきましては、本年二月に開催した普天間飛行場負担軽減推進会議において、普天間飛行場が移設されるまでの間、同飛行場の危険性の除去を中心とした負担軽減は極めて重要な課題であるとの認識を沖縄県との間で共有するなどしたところであります。

政府としましては、引き続き、当該会議等を通じて沖縄県の具体的な意向をしっかり確認し、そして具体的な形を追求していきたいと考えております。

糸数慶子君

時間が参りましたので終わりますけれども、ただ、今の大臣の御答弁、先ほどの防衛大臣の御答弁もございますけれども、やはり県民の負担を軽減する、そして片方には普天間の危険性の除去というふうなことをおっしゃるのであれば、一日も早い普天間基地の閉鎖であり、新しい基地を辺野古に移すということでは県民の思いではないということを申し上げて、そして、沖縄県民も日本の国民であります、米国の軍事基地の方を最優先させるのか県民の命や暮らしを優先させるのか、これからもお伺いをしていきたいと思います。

終わります。