国政報告

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ネット利用の薬物・脱法ドラッグ対策を急げ

第180回国会 2012年3月29日 参議院内閣委員会(不正アクセス防止法 10分)

3月29日、内閣委員会で不正アクセス防止法について松原仁国家公安委員長に質問しました。薬物、脱法ドラッグ対策では、①インターネットを利用した薬物密売への対策、②インターネット上での販売への対応も含めた脱法ドラッグ対策について質しました。

糸数慶子君

無所属の糸数慶子です。よろしくお願いいたします。

もう最後ですので、ほとんどお伺いしたいことは出尽くした感もいたしますけれども、改めてお伺いをしたいと思います。

まず、そのアクセス管理者のセキュリティー向上についてでありますが、第十条の第二項で、アクセス管理者による防御措置を支援する団体に対する援助の規定が設けられています。インターネットサービスを利用する多くは、やはり同一の又は似通ったID、パスワード、それを使い回していることも多いわけで、セキュリティーが弱いところからID、パスワード等が流出した場合、複数のサービスにおいて不正アクセス行為が行われる危険があるわけです。

この援助を有効に活用してアクセス管理者全体のセキュリティーが向上されることを期待いたしますが、この制度の具体的な運用について、松原国家公安委員会委員長の考えを改めてお伺いいたします。

国務大臣(松原仁君)

不正アクセス行為による被害を防止するためには、アクセス管理者が不正アクセス行為から防御するために必要な措置を講ずることは、委員御指摘のとおり、重要であります。しかしながら、警察庁が実施したアンケート調査では、約七割の企業等が自らのコンピューターシステムの脆弱性の検証を実施していないと、また四割の企業等が発見された脆弱性を基にした対策を実施していないということで、取組は極めて不十分であるという認識を持っております。

したがって、ここをやっぱり改善をしていかなければいけないという点から、私たちは、アクセス管理者による防御措置を支援する団体に対する援助についての規定を新たに設けたところであります。具体的には、これらの団体に対し不正アクセス行為の手口等に関する最新の情報提供を行う、そういったことを想定しております。

この規定の積極的な活用により、援助を受けた団体によるアクセス管理者に対する支援の取組が促進され、アクセス管理者が講ずる防御措置が向上することが期待できると考えております。

以上であります。

糸数慶子君

ありがとうございました。

次に、コミュニティーサイトに起因する被害の防止についてでありますけど、近年は、有害サイトとはされていないコミュニティーサイトに起因して児童が被害を受けるという、その件数がかなり高い水準にあるというふうに思います。実は沖縄県内でも、平成二十一年、これは三十五件起こっています。それから、平成二十二年、まあ三十一件と減少はしておりますけれども、人口の動態からいたしますとかなり高い発生件数だと思います。

被害者の大半が実は女子中学生あるいは女子高校生である状況にありまして、これ、警察におけるコミュニティーサイトに起因した児童の被害状況の認識、そして被害防止のための対策が必要でございますが、その対策について具体的にお伺いいたします。

国務大臣(松原仁君)

いわゆる出会い系サイト、これは男女の出会いをサイトでやっているわけでありますが、ではないコミュニティーサイトに起因して犯罪被害に遭った児童数、平成二十年に七百九十二名、平成二十一年に一千二百三名、平成二十二年に一千二百三十九名と急激に増加をしていたため、犯罪対策閣僚会議の下に設けられたワーキンググループにおいて、平成二十三年二月、コミュニティーサイト緊急対策が取りまとめられました。

これは、サイト会員間のメッセージ機能の内容確認等の推進ということでありまして、サイトの会員がミニメールというものを出すと、それは相手しか分からないというものでありますが、約款によって、そのサイト事業者がそこをチェックすることができるというようなものも始まっております。また、子供がこれを使うことが多いので、親御さんがフィルタリングの徹底ということで怪しいサイトにそれは近づけないと、近づけられないようなそういったものをするケース、さらには、いわゆる、これはなかなか進んでいませんが、ゾーニングということで、年齢を明らかにすることによって大人と子供の接触をちょっとなかなかできないようにするとか、様々なことを対策として強化をしてきたところであります。

その結果、平成二十三年中においては被害児童数は一千八十五人と、前年に比べやや減少するという結果につながったと認識をいたしております。しかしながら、依然として一千八十五人もの被害児童がいることから、これらの諸対策を更に強化し、引き続き取り組んでまいりたいと、このように思っております。

糸数慶子君

ありがとうございました。

次に、薬物それから脱法ドラッグ対策についてお伺いしたいと思います。

これは、インターネットを利用した薬物密売事犯の検挙状況が増加傾向にあるわけですが、全体の中で割合として少ないというふうに言われておりますが、このインターネットの手軽さからその危険性は看過できないわけです。このような事犯に対してどのような対策を講じているのか、改めてお伺いいたします。

国務大臣(松原仁君)

御指摘のとおり、インターネットを利用した薬物密売事犯の検挙は近年増加しており、平成二十三年の検挙事件数は三十一事件と、平成二十年の十一事件と比較して約三倍と増加をいたしております。インターネットは、その手軽さや匿名性等の特性ゆえに薬物を容易に入手することができる環境を形成しやすいという面もあることから、若者を中心とした薬物乱用の拡大につながることが懸念されております。

このため、警察においてはサイバーパトロール等によりインターネットにおける薬物密売事案の解明に努め、実際に薬物を密売している場合はもとより、薬物の販売、広告に対してもその取締りを徹底するよう努めているところであります。

糸数慶子君

最後になりますが、今お答えにもございましたけれども、最近は、この薬事法の規制対象の薬物と少し成分の異なるいわゆる脱法ドラッグ、あるいはまたインターネット上で販売されているいろんな薬物があるわけですが、この脱法ドラッグの使用によって病院に搬送される例も発生しております。さらに、大麻や覚醒剤などの違法薬物の使用のきっかけになるとも言われていることから、やはり早急な対応が必要となると考えております。

インターネット上での販売への対応も含めて、改めて脱法ドラッグ対策について公安委員長の今後の方向性をお伺いしたいと思います。

国務大臣(松原仁君)

委員御指摘のように、最近、近年特に脱法ドラッグというものが販売をされているわけでありまして、これを販売する店舗やインターネットサイトも同時に急増しております。脱法ドラッグを購入した者がこれを吸引して健康被害に遭う事案も多数発生をいたしております。また、合法な物品であることを標榜しながら、実際には法で販売等が規制されている麻薬や薬事法上の指定薬物を含むものを販売している店舗等もあると承知をいたしております。

このような状況を踏まえ、警察においては、厚生労働省及び都道府県薬務主管課と連携し、店舗に対する立ち寄りやサイバーパトロールによる実態把握、指導に努めるとともに、薬物や指定薬物に該当する物品を販売している店舗やインターネットサイトの取締りを行っているところでありますが、今後ともこれらの取組を更に徹底するよう指導してまいりたいと、このように思っております。

糸数慶子君

先ほどいろんな委員からの御指摘もございましたけれども、やはりいろんな、今のお答えにもありましたように、今回のこの不正アクセス行為の、改めて改正されていく状況の中でも、やはり更なる改正が必要な部分も、今までの委員の発言の中からもそれから委員長のお答えの中にもございました。是非とも、改めて更なる改正も含めて取組をしていただきたいということを要望いたしまして、終わりにしたいと思います。

ありがとうございました。