国政報告

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質問主意書

質問第五九号

我が国の無国籍者の地位及びその取扱いに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

平成二十八年十二月十三日

糸 数 慶 子

参議院議長 伊 達 忠 一 殿

我が国の無国籍者の地位及びその取扱いに関する質問主意書

二〇一六年六月末の在留外国人統計によれば、総在留外国人のうち無国籍者は六百四十人である。しかし、在留資格がない無国籍者は同統計に含まれていない。国際社会に目を向けると、無国籍認定手続きを確立させ、退去強制先のない無国籍者に在留許可を認めるなど、無国籍者を保護する動きが見られる。また、UNHCRも二〇一四年に無国籍を十年間でなくすためのキャンペーンを開始している。他方、日本社会においては、在留資格がない上に送還の見込みも立たない無国籍者は脆弱な立場に置かれており、このような無国籍者の問題を検討しようにも、その実情は必ずしも明らかではない。以上を踏まえ、以下質問する。

一 出入国管理統計年報によれば、二〇〇六年から二〇一四年までの間に退去強制令書を発付された者のうち無国籍者は合計二十九人であるが、このうち、実際に退去強制令書により送還された者は何人か示されたい。

二 出入国管理統計年報によれば、二〇〇六年から二〇一四年までの間に退去強制令書により送還された者のうち無国籍者は合計十八人であるが、このうち、退去強制令書に記載された送還先に送還された者は何人か示されたい。

三 二〇〇六年から二〇一四年までの間に退去強制令書が発付された無国籍者のうち、現在も日本にとどまっている者がいる場合、その人数と日本にとどまっている理由、当該者の日本における法的地位を明らかにされたい。また、そのような者がいることやその法的地位に対する見解を示されたい。

四 退去強制令書の発付時に特定の国籍を認定し、実際に当該国籍の国に送還しようとしたが、何らかの事情で旅券が交付されず、当該国から受入れを拒否される等により送還できない案件が存在する場合、その件数と当該案件への対応を明らかにされたい。

五 退去強制手続きにおいて、被退去強制者の国籍を無国籍であると判断する基準を示されたい。また、当該基準を記載した文書があれば、その文書名を示されたい。

六 出入国管理及び難民認定法第二十六条第二項は、法務大臣が再入国の許可を与えようとしている外国人が「旅券を所持していない場合で国籍を有しないことその他の事由で旅券を取得することができないときは、法務省令で定めるところにより、再入国許可書を交付させるものとする。」と定め、さらに同条第八項は、「第二項の規定により交付される再入国許可書は、当該再入国許可書に係る再入国の許可に基づき本邦に入国する場合に限り、旅券とみなす。」と定め、本邦から外国へ出国し、再び本邦へ入国する際、再入国許可書を旅券代わりに使用することを認めている。そこで、同条第二項に基づき再入国許可書を交付された者について、二〇一四年及び二〇一五年の人数を年ごとに示されたい。また、その再入国許可書の交付を受けた者の国籍・地域欄について、国籍・地域欄の記載内容(無国籍である旨の記載を含む。)ごとの人数に関する統計がある場合には、国籍・地域ごとの内訳を示されたい。

七 国籍法第八条第四号に基づき、二〇〇六年から本年十一月末日までの間に、簡易帰化が認められた者は何人か示されたい。

八 国籍法第二条第三号に基づき、二〇〇六年から本年十一月末日までの間に、生来的に日本国籍が認められた者は何人か示されたい。また、その父母の出身国又は地域の内訳を示されたい。

九 国籍を証明する客観的資料を所持しない者は、ただちに国籍法第二条第三号及び第八条第四号の「国籍を有しない」者に該当するのか、それとも、他の事情も勘案されるのか明らかにされたい。他の事情が勘案される場合、どのような事情か具体的に示されたい。

十 入国管理局において入国・在留審査手続きや退去強制手続きを担う担当官に対し、各国の国籍法に関する研修を行っているか明らかにされたい。行っている場合、その研修内容を示されたい。

十一 地方法務局において出生届や婚姻届に関する事務を担う担当官、帰化申請手続きを担う担当官に対し、各国の国籍法に関する研修や無国籍者への対応に関する研修を行っているか明らかにされたい。行っている場合、その研修内容を示されたい。

右質問する。

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