国政報告

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質問主意書

質問第二九八号

米軍牧港補給地区周辺のハブのPCB汚染問題に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

平成二十七年九月十七日

糸 数 慶 子

参議院議長 山 崎 正 昭 殿

米軍牧港補給地区周辺のハブのPCB汚染問題に関する質問主意書

平成二十五年十月から平成二十六年十二月の間に沖縄県浦添市の米軍牧港補給地区(以下「キャンプ・キンザー」という。)周辺で捕獲されたハブに、有害物質であるポリ塩化ビフェニール(PCB)や、毒性が高く使用が禁止されている農薬のDDTが高濃度で蓄積されていることが、名桜大学及び愛媛大学の研究グループの分析で明らかになった(以下「本件」という。)。従来からキャンプ・キンザーではPCBを含んだ電気機器等を保管しているとされている。また、同研究グループは、キャンプ・キンザーが汚染物質の発生源となっている可能性を指摘している。

キャンプ・キンザー周辺には、住宅地等が密集し、海側部分では商業施設や観光施設等を建設するための埋立工事も実施されており、周辺住民は大変不安を感じている。また、キャンプ・キンザーは、「沖縄における在日米軍施設・区域に関する統合計画」において、平成三十六年度以降、順次返還されることとされており、このままでは同地の跡地利用にも大きな支障が生じることとなる。

こうした状況を踏まえ、政府は一刻も早く、キャンプ・キンザー内も含め、PCB等による汚染状況を調査、把握し、汚染除去を行わなければならない。

よって、以下質問をする。

一 政府は、本件について事実確認を行ったのか、行っていなければ確認する予定があるのか、明らかにされたい。

二 本件については、本年九月四日、浦添市より政府に対し、基地内及び周辺の水質・土壌の分析調査の実施や植生モニタリング等の必要な調査分析を行うことが求められている。こうした要請も踏まえ、政府は、直ちにキャンプ・キンザー内と基地周辺の環境調査を行い、汚染の原因及び状況を詳らかにすべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

三 本件に関して、浦添市側から基地の立入調査の求めがあった場合は、沖縄県における駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する特別措置法第九条に基づく駐留軍用地の調査の実施に関するあっせんの対象となると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。また、その場合には、政府は真摯にあっせんを行い、調査を実施できるよう努めなければならないと考えるが、見解を明らかにされたい。

四 本件のような事態を防止するためには、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(日米地位協定)を抜本的に改正し、あらゆる機会に国や地元自治体による環境汚染物質に対する立入調査を可能とし、米軍基地内の透明性を高めることが必要と考える。他方で、現在、米国側といわゆる環境補足協定の締結交渉を実施していることから、本件が同協定の対象となるのか確認したい。対象となるのであれば、一日も早く調査を実施できるよう、交渉締結に向け努力すべきと考えるが、政府の決意を明らかにされたい。対象とならないのであれば、本件のような事態を対象とすべく、交渉を継続すべきと考えるが、現在の交渉の進捗状況も含めて政府の見解を明らかにされたい。

五 政府は、米軍基地周辺の住民に対し、基地に存在する汚染物質の厳正な管理や速やかな撤去及び汚染事故防止対策など十分な安全確保と汚染物質の現状及び汚染事故が発生した場合の説明の義務があると考えるが、本件の詳細についての住民に対する説明の予定の有無を含め、政府の認識を明らかにされたい。

右質問する。

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