国政報告

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質問主意書

質問第二九号

名護市辺野古における沖縄防衛局による仮設桟橋設置工事に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

平成二十七年二月十三日

糸 数 慶 子

参議院議長 山 崎 正 昭 殿

名護市辺野古における沖縄防衛局による仮設桟橋設置工事に関する質問主意書

普天間飛行場の県内移設を拒否するとの民意を受けて就任した翁長雄志沖縄県知事は、本年一月二十六日、普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立承認手続に関する第三者委員会を設置し、同手続の検証を開始した。また、同日、翁長知事は、沖縄防衛局に対して第三者委員会の検証作業が終了するまで、代替施設に関する調査を見合わせるなど作業の中断を求めた。しかし、政府は、こうした申入れを考慮することなく作業を続行し、仮設桟橋の設置工事の準備を行っている。

この仮設桟橋は、辺野古のサンゴ礁等の自然環境にダメージを与えるもので、仮にボーリング調査終了後に撤去するとしても、その影響は深刻であることから、直ちに作業を中止し、辺野古から退去すべきである。

よって、以下質問する。

一 沖縄県土木建築部はこの仮設桟橋に関して、一月十六日、沖縄防衛局に対し一月三十日までの回答期限を設けて、①設置目的や規模、設計根拠等、②施工方法及び設置時期、撤去方法及び撤去時期、③施工及び撤去に際しての環境保全措置の三項目について質問した。沖縄防衛局の回答内容を明らかにされたい。

二 この仮設桟橋は、沖縄防衛局が県に提出した岩礁破砕等許可申請書では「仮設岸壁」とされていたものである。巨大な突堤であり、とても「桟橋」といえるものではない。申請どおりに「岸壁」と称するべきではないか、政府の見解を明らかにされたい。

また、規模や工法等が、岩礁破砕等許可申請書の内容から他に変更された点はあるか、詳細を明らかにされたい。

三 仮設桟橋の設置について環境影響評価は行ったのか。行っていないとすれば、その理由を示されたい。

四 井上沖縄防衛局長は、昨年十一月二十五日、「基地の県内移設に反対する県民会議」(国会議員、県会議員らが同席)に対して、「仮設桟橋は海底ボーリング調査のために使用する。海底ボーリング調査が終われば撤去する。」と明言した。

また、沖縄防衛局は、本年二月二日、県に対し、仮設桟橋について「海底ボーリング調査において、関連する船舶の係留及び資機材積み卸し等を目的として設置するもので、代替施設建設事業そのものの作業に使用しない」及び「仮設桟橋は、平成二十七年二月以降に海上での作業に着手し、所要の海底ボーリング調査を終えた段階で撤去する予定」と明言した。

この仮設桟橋の設置目的、撤去の時期について、政府の見解を明らかにされたい。

その上で、この仮設桟橋を代替施設建設事業そのものの作業に使用しないという点について、政府の認識を示されたい。

加えて、仮設桟橋の完成予定時期及び仮設桟橋撤去の具体的な時期について、政府の見解を示されたい。

報道では、仮設桟橋の完成予定と海底ボーリング調査の終了時期が同時期とされており、仮設桟橋は海底ボーリング調査のためという説明では矛盾が生じると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

五 海底ボーリング調査のために何故、幅最大二十五メートルというような巨大な仮設桟橋が必要なのか。十年前の海底ボーリング調査ではこのような仮設桟橋は造成されていない。今回のボーリング調査で必要となった理由について、過去の調査と比較した上で、政府の見解を明らかにされたい。

六 県に提出された岩礁破砕等許可申請書によれば、この仮設桟橋の施工方法は、「①陸側からクローラクレーンで割栗石を投入、②根固め用袋材の投入、③港湾築堤マットの設置、④砕石舗装」とされている。

1 最初に投入する割栗石の量、「根固め用袋材」、「港湾築堤マット」の構造、石材の量を明らかにされたい。

2 最初に投入された割栗石は作業終了後に撤去することは不可能と考えるが、具体的にどのような方法で撤去するのか政府の見解を明らかにされたい。また、「根固め用袋材」、「港湾築堤マット」については、撤去に際して破損の可能性が高いと考えるが、政府は破損せずに撤去できると考えているのか、その場合の具体的方法についても明らかにされたい。

3 割栗石の投入方法について、岩礁破砕等許可申請書に示された方法から変更があったのか、具体的には、袋につめて割栗石を投入する方法に変更されたのかどうか、事実関係を明らかにされたい。仮にその様な変更が行われた場合、変更の理由、変更の判断を行った時期を明らかにされたい。

なお、変更に際しては変更申請が必要と考えるが、申請を行ったのかどうか明らかにした上で、申請していない場合は、その理由について政府の見解を明らかにされたい。

七 現在、シュワブの陸域部では旧米軍兵舎の解体工事が続いている。この解体工事等により大量のコンクリート殻(約五万七千立方メートル)が発生するが、このコンクリート殻は外部に持ち出さず、「本事業内で再利用」とされている(アセス評価書六-二十三-二十九)。これらのコンクリート殻が仮設桟橋の石材として海に投入されることはないか、明らかにされたい。

また、仮設桟橋造成の際は使用されなくても、今後の埋立工事でコンクリート殻を埋立材料として使用する予定はあるのか、政府の見解を明らかにされたい。

八 前記一の沖縄防衛局の回答を踏まえ、今後、沖縄県から仮設桟橋造成について設計概要の変更申請を行うよう指示される可能性がある。少なくとも県の判断が出されるまでは、仮設桟橋造成に着手すべきではないと考えるが、防衛省の見解を明らかにされたい。

九 沖縄県農林水産部は、本年一月十五日、大浦湾に設置されるフロート、オイルフェンスのアンカーについても、沖縄県漁業調整規則第三十九条に基づく「岩礁破砕等行為」、若しくはその「協議事項」に該当するかどうかを確認するために、沖縄防衛局に文書照会を行った。しかし、沖縄防衛局は県への回答前の本年一月二十七日、大浦湾に巨大な作業船を進入させ、数十トンといわれるアンカーの設置を強行した。

県が照会した、①アンカーの仕様(大きさ、重さ、形状、設置総数等)、②設置要領(設置場所、設置方法等)等に対する沖縄防衛局の回答を明らかにされたい。

十 前記九のアンカーの設置についても、沖縄県が漁業調整規則に基づく手続が必要かどうかを判断するまでは作業を控えるべきと考えるが、防衛省の見解を明らかにされたい。

右質問する。

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