国政報告

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質問主意書

質問第三七号

普天間飛行場代替施設建設に対する抗議行動への政府の対応に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

平成二十六年三月五日

糸 数 慶 子

参議院議長 山 崎 正 昭 殿

普天間飛行場代替施設建設に対する抗議行動への政府の対応に関する質問主意書

政府が強行しようとしている米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設については、沖縄県民を対象とした各種世論調査の結果や、本年一月の名護市長選挙において、移設に反対する稲嶺進氏が再選されたことなどからも、沖縄の民意は反対であるということは明らかである。こうした沖縄の民意に逆らう移設工事に対して県民が抗議行動を行うことは理解できるものと考える。

しかし、こうした抗議行動に対して、政府が、「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法」(以下「刑特法」という。)等の適用を検討しているとの報道がある。

そこで、以下質問する。

一 名護市辺野古周辺水域を含む普天間飛行場代替施設建設予定地において、同施設建設強行に抗議行動を行う人々に対して、刑特法の規定(第二条(施設又は区域を侵す罪)、第五条(軍用物を損壊する等の罪)等)を適用して取り締まることを考えているのか、政府の見解を明らかにされたい。

二 これまでに在日米軍基地等に抗議行動を行う人々に対して、刑特法に基づき取締り等を行った事例がある場合には、明らかにされたい。

三 平成十六年から平成十七年にかけてキャンプ・シュワブ辺野古沖で那覇防衛施設局(当時)によるボーリング地質調査が行われた際に、抗議行動を行う人々が同水域において同調査受託者の作業員と接触するという事案があったが、この際、政府はどのような法的措置を採ったのか。まず、接触のあった水域が「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定」第二条第一項の施設又は区域(以下「施設・区域」という。)であって許可なく立ち入ることを禁じた場所であったのか明らかにした上で、刑特法を適用したのか否か、さらに、適用した理由若しくは適用しなかった理由を明らかにされたい。

また、刑特法以外の法律により取り締まったのか否かについても、併せて明らかにされたい。

四 報道等によると、政府は、代替施設建設への抗議行動に対して、刑特法第二条に違反した行為を海上犯罪として認定し、海上保安庁法第十八条第一項により船舶の進行の開始・停止、出発の差止め、航路の変更、船舶の移動の措置等(以下「船舶の停止措置等」という。)を講ずることなどを検討しているとされる。抗議行動において施設・区域への侵入があった際に、刑特法第二条による侵入行為となり海上犯罪に当たるとして船舶の停止措置等を講ずること、又は、取り締まることを考えているのか、その検討状況も含めて、政府の見解を明らかにされたい。

五 これまでに在日米軍等に対する抗議行動に対して、海上保安庁が海上犯罪として取り締まった事例があるのか明らかにされたい。また、その際にどのような行為を海上犯罪と考えたのかについても明らかにされたい。

六 海上保安庁法第十八条第二項において、海上保安官は、船舶の外観、航海の態様、乗組員等の異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して、海上における犯罪が行われることが明らかであると認められる場合その他海上における公共の秩序が著しく乱されるおそれがあると認められる場合であって、他に適当な手段がないと認められるときは、同条第一項の船舶の停止措置等を講ずることができるとされている。報道によると政府は、抗議行動について、海上犯罪が行われることが明らかな場合に、同条第二項の規定を発動し、船舶の停止措置等を行うことを検討しているとされている。何ら犯罪行為を行っていないにもかかわらず、海上保安官の判断により、「海上における犯罪が行われることが明らかである」と認められ、このような措置が採られる可能性があるのか、政府の見解を明らかにされたい。

七 海上保安庁は、これまで日本国内における在日米軍等に対する抗議行動に対して、海上保安庁法第十八条第二項の規定による措置を講じた例があるのか明らかにされたい。

右質問する。

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