国政報告

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質問主意書

質問第七三号

武器輸出三原則等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

平成二十五年四月八日

糸 数 慶 子

参議院議長 平 田 健 二 殿

武器輸出三原則等に関する質問主意書

戦後我が国は、武器及び武器技術の輸出について、平和国家としての我が国の立場から、それによって国際紛争等を助長することを回避するため、武器輸出三原則等に基づき、厳格・慎重に対処してきた。

しかし、平成二十三年十二月二十七日、野田佳彦内閣(当時)はこの政策を見直して、平和貢献・国際協力に伴う案件及び防衛装備品等の国際共同開発・生産に関する案件(以下「二つの案件」という。)については、従来個別に行ってきた例外化措置に代わり、包括的な例外化措置を講じることとする「『防衛装備品等の海外移転に関する基準』についての内閣官房長官談話」(以下「包括的例外化措置談話」という。)を発表した。

また、安倍晋三内閣は、本年三月一日、国内企業が製造等に参画するF-35の機体及び部品(以下「部品等」という。)の輸出に関して「F-35の製造等に係る国内企業の参画についての内閣官房長官談話」(以下「F-35の部品等の例外化措置談話」という。)を発表した。

これらの「包括的例外化措置談話」及び「F-35の部品等の例外化措置談話」(以下「二つの措置談話」という。)により、国際紛争等を助長することを回避するという武器輸出三原則等が形骸化するのではないかと危惧している。そこで、以下質問する。

一 これまで個別の例外化措置を講ずる際には、「内閣官房長官談話」又は「関係省庁了解」で対応してきたが、この「関係省庁了解」はいかなるときに行っているのか。

二 包括的例外化措置談話については、安全保障会議の審議、閣議報告を経て、発表されている。他方、F-35の部品等の例外化措置談話については、同日の内閣官房長官記者会見によれば、安全保障会議の審議の後、「閣議においても了解を得られました」とのことであったが、同日の定例閣議案件にはそのような記載は見当たらない。F-35の部品等の例外化措置談話の閣議における扱いはどのようなものであったのか。また、二つの措置談話の閣議における扱いが異なったのはどのような理由からか、政府の見解を明らかにされたい。

三 包括的例外化措置談話について

1 個々の案件がこの包括的例外化措置談話の対象となるか否かの判断は、誰が、どのようにして行うのか。平成二十四年十二月に実施された「ハイチにおける自衛隊施設機材等の譲与」のように毎回閣議決定により行うのか。

2 平和貢献・国際協力に伴う案件については、我が国政府と相手国政府との間で「枠組み」を取り決める旨記載してあるが、この「枠組み」とはどのようなものか。

3 防衛装備品等の国際共同開発・生産に関する案件については、「目的外使用や第三国移転について我が国政府による事前同意を義務付ける」とあるが、どのような方法で「義務付ける」のか。また、「当該第三国が更なる移転を防ぐための十分な制度」とは、具体的にどのようなものか。

4 これらの二つの案件については、「国際紛争等を助長することを回避するという平和国家としての基本理念」には基づかないで輸出(海外移転)を行うことになるのか。

四 F-35の部品等の例外化措置談話について

1 F-35の部品等の輸出(海外移転)を、「包括的例外化措置談話」で行わなかったのはどのような理由からか。

2 F-35の部品等の例外化措置談話のタイトルにある「製造等」の「等」とは何か。

3 F-35の部品等の例外化措置談話「三」中の「F-35に係る役務の提供」の「役務の提供」とは何か。

4 F-35の部品等の例外化措置談話「三」中では、米国による「厳格な管理が行われることを前提」としているが、それはどのように担保されているのか。また、今後F-35ユーザー国が増えた場合にはどのように担保するのか。

5 F-35の部品等の例外化措置談話「三」中の「国連憲章の目的と原則に従うF-35ユーザー国」の「国連憲章の目的と原則」とは何か。また、「国連憲章の目的と原則に従」っていることを判断するのは我が国ではなく米国なのか。

6 F-35の部品等の例外化措置談話「三」中では、「国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念は維持していく」とあるが、これまでの包括的例外化措置談話等において、この「国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念」の文言が使われたのは初めてか。また、従来の内閣官房長官談話等で使われている「国際紛争等を助長することを回避するという平和国家としての基本理念」との違いは何か、政府の見解を明らかにされたい。

右質問する。

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